東大生が日本を100人の島に例えたら
面白いほど経済がわかった!
という本を読みました。
2023年4月25日に購入
Contents
なぜお金に価値があるのか?
日本円には、
なぜ価値があるのか?
この答えは、
日本政府が
日本円で税金を取っているから、です。
お金は①逮捕されない券
我々国民は、日本でいるだけで、
様々な税金を払うことを、
政府に強制されています。
そして、税金を払わなければ、
脱税で逮捕されます。
この
です。
この租税貨幣論が100%正しいという確証はないですが、租税貨幣論は私が知る限り、最も……というか唯一、合理的です。私が著書で説明されている租税貨幣論を初めて知ったのは2019年頃でした。それまではお金に価値がある理由を「価値があるから」だと思っていました。「価値があるから、価値がある」と。何も合理的ではありませんでした(国が決めてるから、も十分な理由ではありません。単に決めてるだけで何の罰則もないなら、そんなものは不都合なら無視すれば終わりだからです。税を払うのは【最後の最後には警察が捕まえに来るから】ですよね? 【税務署から払ってくださいよっていうハガキが来るだけ】なら、もの凄い数の人が脱税すると思います^^;)。
お金は②交換券
お金は、交換券、である。
上記のように、
税金によって
日本円の価値が保たれた社会では、
である日本円を人々は
取引に使い始めます。
日本円が交換券として
使われ始めるのです。
本質は①、その結果②になる
②税金を払う価値を持った円が交換券となる。
①→②
……この順番が大事です。
①②両方の側面がある、というのではなく、
①があって、結果②になっている、のです。
お金はどうやって作られるの?
次に、お金(日本円)がどうやって
作られるのか、を書きます。
お金の作られ方は3つあります。
(1と2は本質的には同じです)
1.政府が作る
政府が作ります。
具体的には、
私の口座に100万円作りたかったら、
キーボードで数字を打ち込むだけです。
政府の「逮捕する力」にもとづくエンは、自由に発行できるし、エンを払えなくなることはありません。
引用:日本を100人の島に例えたら 54P
2.国債で作る
国債は、政府が発行する
クーポン券です。
100万円で売られていて
「X年後に105万と交換できます」って
書かれている券です。
(政府がそれを約束しています)
金利の高い定期預金みたいなもの。
5万円得するので、みんな買いたがります。
国債を政府が発行すると、私たちは買います。
国債が発行された瞬間、
世の中にお金が増えたことになります。
※このオペレーションはややこしいので
今回は省きます。
(興味のあるかたは著書を買って読んでみて下さい)
「現代貨幣理論」は、政府による赤字財政支出を出発点とし、(中略)銀行の日銀当座預金が増加して金利を下げると説明します。そして、日銀は金利を維持するために銀行に国債を売る
引用:奇跡の経済教室 125P
3.民間がお金を借りる
民間っていうのは、政府以外の存在。
つまり、私たちです。
市中銀行から3000万円借りて、
家を建ててます。
この時、3000万円は、
無から出現しています。
(預金者のお金を又貸ししていません)
現実に起きている順序としては、「買い物をしよう(有効需要)→売り手(供給)と交渉する→値段が決まる→通貨量が変わる」であり、通貨の量は、支払価格(物価)が決まった後に、増えたり減ったりしているのです。
引用:日本を100人の島に例えたら 161P
個人が住宅ローンでお金を借りるよりも、
企業が事業のためにお金を借りる割合がずっと多いです。
普通の金貸し(例えば闇金のウシジマくん)と
銀行の違いは、
普通の金貸しは
自分の持っているお金から貸しています。
銀行は
貸付の瞬間に
お金を作り出して貸しています。
大きく分けると
政府が作るか
民間が借りる時に作るか
の2択です。
お金を負債として考える
貨幣が税を払える手段となると
次にその貨幣は、信用貨幣として
交換に使われます。
この信用を負債と呼んだりします。
お金は負債であり、
債務と債権の記録です。
(貸し借りの記録です)
つまり、
貸し借りの記録用紙が、お金です。
お金=債券(債権)
・国の債務……日本円を税として払った人に、自由(逮捕しない)を与える義務。
・日本円(債券)……自由(逮捕しない)をもらえる券。税として払って、「自由」を受け取ると消滅する。
引用:日本を100人の島に例えたら 86P
これで全部説明されてるように見えます。
なぜ日本円は万人に効果があるの?
→税金が払えるのが日本円だから。
【さっきの話を思い出してください】
国家は暴力の独占である
……なんで、こんなの決められるの?
答え:政府は国内最大の暴力を有しているから
(警察や自衛隊という暴力)
税金を「円」で取る、と決めたのは日本政府。
そして、日本政府には、
「警察」と「自衛隊」という
少なくとも日本国内では最高の暴力がある。
(政府は暴力を独占している)
税金は円で払わなくてもいいじゃん。ドルでもいいし、クロヤギコインでもいいし、ていうか、無税国家にしよ?
→日本の警察と自衛隊に喧嘩で勝てるなら、それが可能(その後社会がどうなるかは分かりませんが、より強い暴力さえあれば、今の決まりをぶち壊すことは100%可能です)
【世の中金が全て】みたいな漫画であるカイジの世界でも、結局【供給】とそれを強制させる【暴力】(←これも供給)が価値になってますよね。負けた債務者を、【暴力】で地下施設に連れていき、【供給】を強制、つまり働かせる。
黒服たちの暴力→供給
あと、なぜカイジは24億円を持って逃げているのでしょう? 勝負には勝ったのに。それは、カイジに【暴力】がないからです。帝愛に対抗できる暴力さえあれば、24億を自分のものにして終わってたンですよね。
おめおめと認めるわけないのだ 「カイジの勝ち」とか 権利とか そんなことは関係ない
引用:カイジ
【暴力】さえあれば、気に入らなければ
何でも握りつぶせます。
世の中は暴力、力で支配されています。
大魔王バーンが言っていました。
おまえたちは知らぬのだ。
その平和とやらも、
より強大な力によって支えられていることを
そう、神々の力によってだ……!
引用:ダイの大冒険
現代世界で例えると、現代の世界秩序を守っているアメリカなどの西側諸国がバーンの言う「神々」、そしてバーン自身はそれに匹敵する暴力を蓄え続けてきた、中国的な存在かもしれませんね。
この、暴力も、供給能力です。
軍事っていう供給。
税金は何のためにあるの?
これまでの流れから、
↓①は予想が付きます。
(円を持てば、脱税で逮捕されなくなる。他の国もほぼ同じ仕組みになっています)
②悪を規制し、善を助ける
(タバコに増税し、タバコを社会から減らす、反対に社会的に好ましいことには減税する、など。増税と減税で、国民の動きを操作できる)
③格差是正
(金持ちからは税金を多く取り、貧乏人からは税金を少なく取り、保有資産の格差を失くす)
私はこの他に、④景気を税で操作する、役割があると考えます(②に含んでいるのかな?)。なお、③では金持ちからお金を取って貧乏人に配る必要はないです(政府はお金を作れるから)。
お金は利息などで、勝手に増える性質を持っています。お金持ちほど「集金ゲームに於いて有利なステージで戦えます」なので、放っておいたら金持ちはどこまでも金持ちになり続けます。それの何がいけないのか、は割愛します。
一般常識では、「財源」にするために「税金」が集められているとされています。しかし、通貨を発行できる政府に、税を財源として集める必要性は、ありません。
お金の本質
お金は、
国家という
「税を払わなければ逮捕」
という強制力を持たせたもの、
です。
「税を払わなければ逮捕」券を、
我々は債務と債権の記録として
交換に使い始めます。
最終的には「税債務を解消できる」という価値を持っているから、貨幣は貨幣となります。税を払って国家に逮捕されない券、は日本国民なら万人に価値がある為、この券は例えばラーメンとも交換できるし、美容院のカットサービスとだって交換できます(言うまでもなく価値の本質は、ラーメンや美容院の美容師が持つ技術の方に在ります)。
流れは↓こうです。
②その供給の中の、暴力の供給(警察)を特定組織(政府)が独占し、従わない者には暴力を行使することで「社会のルール」を作る
③その「ルール」のうちの1つに、円を払わないと牢屋へに入れますよ、がある
④牢屋に入れられない券=円、を誰もが欲しがり、その券が(供給との)交換券として使われ始める
①がないと②③④はないです。
著書は大変良書で、
大事なことが
解りやすく書かれていると思います。