日本は長きに渡って、
不況です。
これは、国のせい。
社会のせい。
政府のせい。
政治のせい。
でした。
こちらの本を読んでの感想記事になります(本書は2020.2月頃購入、この記事も2020.2に執筆されました(コロナ騒動を受けて書いた記事ではありません))。なお、本書は、1部『経済の基礎知識編』と、2部『経済学者は何故間違うのか?』の2部構成ですが、本記事は解りやすさを重視し、1部のみの感想を書いています(2部には、ノータッチです)。。
誰かのせいであることは、
誰かのせいでしかない。――くろやぎ
今の日本はデフレ
日本が不況なのは、
デフレだから。
日本はバブル崩壊(1991年)以降
ずっとデフレ。
(デフレの世の中に実際なったのは1997年以降)
デフレ社会とは?
物が売れなくなり、
皆がお金を出さなくなり、
世の中にお金が回らなくなり、
結果として社会全体が貧乏になる。
(インフレはその逆)
よって経済はインフレが望ましい。
ただし、行きすぎると危ないので、
『穏やかなインフレ』が、最も望ましい。
デフレを脱出するには?
世の中にお金が回るようにする。
個人や企業が、
お金を使うようにする。
しかし、個人や企業に金を使えと呼びかけても、
個人や企業は自分第一だから、
デフレ(不況)では、貯蓄や内部留保を優先し、
金は使いたがらない。
そこで、
金は政府が使う。
政府が借金して金を出して、
需要を作る。
具体的には、公務員を増やす、公共事業に投資し雇用を増やす(働く人が増える→金が使われる)、など。
なぜ日本はデフレ脱出できてないの?
バブル崩壊後、社会はデフレに突入。
政府は
【デフレ対策】の政策をするべきだったが、
政府が行ったのは、
【インフレ対策】の政策だった。
そのため、デフレが更に深刻化した。
デフレ時に、競争させてはいけない
企業に競争させると、
負けた企業が廃業したり、
コストカットで人員削減されたりする。
そうすると、失業者が産まれ、
その失業者たちは、
お金がないのでモノを買わない
(ギリギリの生存費しか消費しない)。
つまり、競争に破れた失業者たちの需要が
丸ごと経済から消え去り、
その分だけモノが売れなくなり、
経済全体の利益が落ち、デフレが加速する。
政府は金を使いまくっていい(借金しまくっていい)
デフレ時には、政府は金使いまくっていい。
国内の需要を生み出すものに関しては。
そこに公務員として1000人雇用する。
雇用された人が働いてお金を得る。
そのお金が消費に向かう。
・・・みたいに。
国民に消費活動をさせるために、
政府が率先して金をまず使うべき
(個人や企業はデフレ時には、金を使わないから!)。
企業が借金してでも
新しい事業をするためにお金を借りに来る
デフレ時→消費がなく、
新しい事業をしても儲からないため、
誰も借りに来ないので、
国がお金を借りて(お金を出して)
国民の消費を促進させる
(^-^)?
政府が借金したら、政府は借金を返さなくちゃいけないから、ヤバくない?わら。
↓↓↓↓↓
p(^-^)q政府は借金を返さなくて構わない!!
お金ってなに?
お金は、借用書です。
AさんがBさんに借金したら、借金したことを証明するために、借用書を書きますよね?
あの、借用書が、お金。
お金を作ってるのは、銀行。
誰かが銀行に、借金する時に、
お金は生まれる。
(ここでいう誰か、とは政府か民間のこと)
よく言われる
物々交換から、
金(ゴールド)で代用するようになり、
最終的にそれがお金(貨幣)になった、説は
間違いです。
貨幣は、負債の一種である。
貨幣は、貸し出しによって創造され、返済によって消滅する。
本文より153ページより引用
誰かが借金をした時に、お金が生まれる
株式会社くろやぎ、って
会社を私が作ったとして。
新しい事業のために、
銀行から1000万お金を借りたとします。
したら、
私の会社の預金口座に1000万入りますよね?
この1000万は
無から作り出された
んです。
よく言われる
銀行は、個人や企業の貯金を、
貸し出しに使っている、説は
間違いです。
銀行は、お金を作ることが出来る。
ただし、誰かが借りに来た時だけ。
銀行の貸し出しの限界は、手元の資金量ではなく、借り手の返済能力にある。
本文111ページより、引用
そして日本国は
(過剰なインフレにさえ気を付ければ)
返済能力無限の存在。
なぜなら、
通貨発行権があるから。
つまり、金を無限に作れる。
資本主義は信用創造で発展した
……そして、衝撃の事実が。
資本主義が発展し続けてきたのは、信用創造という恐るべき機能をもつ銀行制度があったからなのです。
本文101ページより、引用
……マジか(^-^;
資本家の搾取(だけ)じゃなかったのか、資本主義の発展の要因。ドヤ顔で無知を披露しちまったぜ(^-^)ただ、資本主義の元締め(本質)である資本家の性質から資本主義を見ると、やはりマルクスはすごく的確だと思う。
なぜお金に価値があるの?
納税の手段として、
使われているから。
納税の手段として使える、
と国家(権力)が保証しているから。
という説が最有力。
税金は、インフレを制御するために存在する
税率で消費を操作できる。
増税すれば消費は弱まりデフレに向かい、
減税すれば消費が強まりインフレに向かう。
そのために、税金がある。
政府の【財源】のためじゃない。
金融緩和で景気が良くならないのはなぜ?
国民(世の中)まで金が回ってないから。
量的金融緩和=お金の量(※1)を増やす
(※1.民銀の日銀当座預金)
しかしこれだけでは、
国民までお金が行き渡らないから、
国民はお金を使えない。
よって景気は良くならない。
なんで、
国民まで金が行き渡らないの??
↓↓↓↓
不況で誰も金を借りないから
格差の拡大は、経済成長を鈍化させる
格差が拡大するということは、
一部の富裕層と大多数の貧困層に
別れることを意味している。
いくら富裕層とはいえ、
少数の人間が消費するのには限界がある。
対して大多数の貧困層は
消費するだけの富がないから消費しない。
よって社会全体での消費量が落ちてしまう。
消費量が落ちると
→後はお決まりのデフレサイクルに……
消費税は害悪でしかない
消費を後退させるのが、消費税。
財源確保のために必要
→そもそも【財源】という概念自体が間違い(税は財源ではなく、インフレ・デフレの制御装置)
所得税は稼いでいる時に多く取られ、稼いでない時は(あまり)取られない→消費税はすべての消費に一律でかかる(つまり消費力がない時も払わなければならない→更に消費が落ち込む)
日本は財政破綻しない
国の借金が返せなくなる
→国の借金は円建てで、しかも国には通貨発行権(円を作る力)があるから大丈夫。第一、返す必要自体ない。つーか返したらいけない。財政は赤字で構わない。
ハイパーインフレになる
→ハイパーインフレは戦争・革命・国家危機レベルの大災害など、特殊な環境下でしか起こりえない
MMT(現代貨幣理論)について
…………で。
この本の内容は、目から鱗ではなく、実は8割方知ってた、というか何度も目にしたことあったんだ。最初に目にしたのは、もうかなり昔(2019年の初め頃)になるけど、ある方のブログ。確か『日本は財政破綻しない』のワードで、その方のブログを見付けた。
私はこのブログの9割以上の記事を読んでいます。今も読者です。これ最初見た時割と衝撃だったので、主観で固まらないためにもTwitterのね相互フォローの方の何人かとDMで「このブログどう思いますか?」みたいに話したりしつつ。。。
それから、色んなブログや、YouTube動画で、いわゆるMMT(現代貨幣理論)を見てきました。そーすると著者と同じことを、色んな人が言ってることが解ってきた。
その上で、
本書を読んだわけです。
本書では、
主流経済学(常識とされている経済学)は、
間違っている、と書かれています。
その間違っていた結果として、
今の衰退したデフレ国家の日本がある、と。
すぐには信じられない。
えーっ、てなる。
でも、理屈は通ってるように見える。
社会に於いて本当に大切なものは?
社会に於いて
本当に大切なもの、は
「サービスの提供者」なんですね。
「お金」じゃないんです。
今の社会は
お金こそが至高。
みたいになってる。
いやいや
お金がいくらあっても、
サービスの提供者が居なければ、
お金を使うことができない。
私たちの社会の本質は、
「お金」じゃないんです。
「お金」はただの交換手段に過ぎない。
本質はサービスです。
(サービス=供給、ね。需要も大切だけど、需要の方は政府が金刷って(正確にはキーボードで打って)国民に渡せばソッコー生まれる)
もっと詳しく書いてます!
(本記事が執筆されたのは2020年初であり、現在はより理解が進んでいます)