資本論を専門用語を使わずわかりやすく説明してみる

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こちらの本は、資本論わかりやすく解説している本ですが、この本を読んだ私が更にわかりやすく資本論を説明したいと思います。



この本は300ページ近くあるんですけど、その中で重要な部分は非常に少ないです。つまり蛇足重複が多いってこと。



……要はさ。

資本主義がどういう成り立ちで、
どこが利点でどこが欠点か。
を知ることが出来たら十分なわけですよね?

じゃあ、そこだけ
わかりやすく解説しよう。
ってのがこの記事です。




しかも、専門用語
できるだけ使わず説明しますね。

サルでも解るレベルの解説……

ネット(+書籍)上のどこを探しても
これ以上資本主義について分かりやすい記事はないって勢いで書きます。

まぁ私自身、資本論資本主義について語る(私自身の意見を述べる)記事を今執筆中なのですが、それを読んでもらう前提として理解しておかなければならない資本論の基礎をここにまとめます。これは読者のためでもあり、また私自身の理解をきちんと整理するためでもあります。



そもそもね。
私がマルクスの資本論に興味を持ったのは、
資本主義に興味があったからです。



我々が生きている日本は、
資本主義社会ですよね?




そう……



私の心をぶっ壊した
資本主義社会なんですよ。






資本論で言いたいこと


資本論
資本主義の仕組みについて語っています。

資本主義では、
資本家(経営者)労働者(会社員)がいて。

資本主義を続けていると、その社会は資本家にどんどん有利になっていき、労働者はどんどん不利になっていきます。よって最後には労働者の革命が起きる、と。


ゆーことを、
資本論を書いたマルクスは言いたいワケです。
そう、これがマルクスの言いたいこと。後は、なぜそうなるのか?を解説してるだけです。




では、なぜ資本主義を続けると、資本家が有利になり、労働者が不利になっていくのか? を解説していきますね。

結論からいえば、
資本主義の構造自体が、
資本家有利(資本家が幸せになるためだけ)に
作られているから
です。


ちなみに、資本家っていうのは単なる金持ちのことじゃなく、自分の資本(お金)を元手に事業(商売)をして更に資本を増やそう(お金を儲けよう)という人のことですね。


資本主義の正体



資本主義というのは、
資本家がお金を儲けて
資本家が幸せになるため



『だけ』


に存在しています。


労働者の幸不幸
そのおまけです。


『結果的なもの』です。


資本家はドラゴンボールのフリーザじゃない。
1人でものすごい戦闘力があるわけじゃない。

じゃあ、力を手に入れるためにはどうしても
消費者である労働者(消費者のほとんどは労働者)たちの
欲望を満たす必要がある
わけですね。


なので、

資本家が幸せになる労働者の欲望が満たされる
(労働者が幸せになる)


という公式が成り立ちます。


いわゆる『神の見えざる手』というやつですね。
市場原理主義のことです。
市場に任せておけばすべて上手くいく(※1)。
っていうのは
自己利益を追求した結果、社会が富んでいく。
ってことです。





え、じゃあ資本主義で
労働者は幸せになれる
じゃん?

……って??




……ちょっと待ってください。




労働者の幸せを考えて(目的として)
労働者の幸せを満たす行為と。


資本家を幸せにするために
労働者の欲望を満たす行為は。


結果的には同じように見えるけど
中身は全くの別物ですよ?





後者の場合、労働者は
【結果的に幸せになることもある】
だけ。



「結果的に」ということはどういう意味なのか? というと、「そうならない結果になることもある」っていう意味です。


『見えざる手』しょせん
結果
なんです。



え? でも資本主義で
庶民の生活は向上しまくってるじゃん?
って思いますよね?








でもそれ、
結果。

目的じゃない。




つまり資本主義では。

資本家に最終的に金が入るという
前提
でなければ
労働者の幸せは叶えられない
ということになります。


要は金にならないことは
やらない
、んです。

金になることしか、
成されない
んです。


そういう社会が、
欲望むき出しの社会が、
資本主義社会。

(※1:市場に全部丸投げした市場原理主義で、今の日本、この世界……。上手くいってる? 格差が拡大し、貧者が死に喘ぎ……上手くいってるの、これで? そもそも「神の見えざる手」最低限のモラル(社会規範)があったうえに成り立つ、とされています。金儲けがすべて、完全なる弱肉強食……っていうのじゃ、「神の見えざる手」は成り立たないんだ)

資本主義は何のためにあるのか?


資本家のためです。

資本家が
お金を儲けて幸せになるため

です。



そのためだけに、
資本主義は存在している。


労働者はそのための道具です。




如何に資本家が儲けて幸せになるか。




資本主義の仕組みはこの原理に沿って動いていきます。
逆にこれに反することは一切しません。

如何に資本家が儲けて幸せになるか。

これが、
資本主義のすべてです。


(金持ちや成功者を妬みやがって、とかね。そういう感情的なハナシじゃない。仕組みとして。そもそも資本家が勝つ仕組みに、資本主義はなってるだ。だったらおまえも資本家になればいいじゃん、って? いやそれは最も単純な答えではあるんだけど、それじゃ上手くいったところで、私1人が救われて終わりじゃん? でしょ? 全員が資本家になれない以上、労働者が幸福になれる社会が必要なんだよ。)

商売を始める!


儲けるために、
資本家は商売を始めます。

商売をするには、商品が必要です。
その辺の川で拾った石は誰も欲しがらないので、商品になりません。




商品、つまり
人が金を出してでも欲しい、
と思う物を作るためには

必ず労働が必要になります。

人が時間をかけて労働し、作り上げた商品だからこそ、人はそれにお金を出したくなるんですね。
加えて、それを使うことに自分自身のメリットがないと買いません。

つまり、

【労働によって造られたメリットのあるもの。】

これが商品になります。

これを創り出すのは大変だねェ……

儲けを出すためには?


原材料を仕入れて、労働者を雇って、
完成した商品を、売る。

で、

完成した商品の値段-(原材料費+人件費)=利益

にする。

みんなも知っている通り、
これで、
商売になります。

この仕組みが商売であり、
この仕組みを使って
資本家は儲けようとしたわけですね。


あれ? でも

商品=原材料+人件費

ですよね??

だけど実際は、
資本家が手にする分の
利益が出ている。






……これが。

これこそが、
資本主義が膨張し続けるメカニズムなんです。

(人類は700~600万年前に誕生したとされていますが、資本主義ができたのはついこの間です。その資本主義の世界になってから、世界の文明はどれだけ進んだでしょう? それまでと比べて……成長速度がダンチです。それくらい資本主義の成長速度は凄まじいんですよね)


労働によって産まれた余分な金
これによって資本主義は成長します。


資本主義が成長するのはなんで?


上で語ったことの繰り返しになるんですが

「労働者の労働」を介することにより、
お金の絶対量が増えます。



……はい。
説明しますね?^-^←

100円で材料を買い、
100円で労働者を雇う。

で、ここまでにかかったお金
200円ですよね?

でもこの200円かけて出来上がった商品を
そのまま200円で売ったら
資本家の儲けがないじゃないですか?


商売にならない。

なので、
250円で売る。






あれ????




この差額の50円は???





どこからきたの??




そう、この50円は、
無から発生した50円
なんです。




無っつうか、
労働が加わることで何もない(はずの)ところから発生した50円。


そしたらその50円はいわば浮いた金になる。
商品1個売れたら50円浮く。

2個売れたら100円
3個なら150円。


余分な金が、浮く。



その金を、資本家は
材料費労働者を雇う費用に回す。。。

後はもう言わなくても
解りますね?


これを繰り返せば
延々と資本家の金が増え続けていくわけです。




いわれてみれば何てことのない
商売の基本ですよね?

誰でもこれは知ってる。


でもこれが、
これこそが、
資本主義のメカニズムであり、

資本論でいちばん重要なのはこれなんですね。


この繰り返しで
無限大に社会のお金は増えていきます。


これに
「お金を増やしたい」
という資本家の欲望がマッチして

まさに核爆発のような(例えが悪いな)化学反応が起こり

爆発的に資本主義は成長しました。

人類発祥から。。。
資本主義が始まった18世紀までの成長速度
18世紀から現代までの経済・文明の成長速度を比べてみて下さい。








圧倒的じゃないですか。




月に行くわ
自動車が出来るわ
電話が出来るわ
パソコンが出来るわ……






資本主義以前の世界から見れば、




神業。



魔法。





そういった形容すら大袈裟ではないほど
資本主義によって世界は発展しました。


株が。長期投資が、勝てる原理も、市場は発展し続けていく原理も、要はコレなんですよね。資本主義っていうモノ自体が、お金が無限に増え続けていく仕組みになっているわけですね。株を買っていれば、その投資した企業が資本主義の原理に基づいて(つまり労働によって)どんどんお金を増やし続けていってくれるから、儲かるワケです(事業の失敗というリスクや不況で事業が頓挫するリスクはありますが、全体の傾向として、ね)。

だからインデックスに投資するのが強いのか。










さて、

ここまでは、
資本主義のメリットというか
資本主義ってもの凄い!
という面を語りました。
















ではデメリットは?

















労働者をもっと働かせよう!



資本主義の仕組みを見たとき、
あなたが資本家なら
何を考えますか?

どうやったら
もっと自分の利益を
増やせますか?


それは、
労働者に長時間労働・過剰労働させて生産率を上げることですよね?

原材料は固定費ですが、
労働者人間だから無理がききます。
ギリギリまで酷使して搾り取ることができます。


こうすることによって
更に資本家は利益を増やせるわけです。

単純な仕組みですね。
これは、誰でもすぐに考えつく。


でも、
もう1つ利益を増やす仕組み
があります。

労働の価値が下がっていく!


商売によって生まれた利益は、
資本家自身が生きるためや贅沢するために使うんですけど、
それに使ってもまだまだ余るワケで。

その余った金を資本家は、
商売(事業への投資)に使うんですね。

理由はもちろん、
もっと金を稼ぎたいからです。


事業に投資するっていうことは
例えば機械を買ったりします。



さて、
機械を買えばどうなりますか?

これまで、1人の労働者が
5時間で生産していた商品が
3時間で生産できる
ようになります。

となれば、
2時間分の労働者の賃金を払わなくて済む
んです。

じゃあその2時間分の賃金は
丸々資本家の利益
になります。


デフレになる!


ただしこの労働者の価値が下がることによって、
次の現象が起こります

まず
資本家が安く商品を生産できるもんだから、
儲けを出すために、
安く商品を売ろうとします。

人件費が抑えられて安く商品が作られるようになったから、安く売っても利益が上がるんです。
安い方が消費者は買いますからね。

しかしですよ?
人件費が抑えられたということは
労働者の賃金が減ってるんです。

となると、どうなるか?

当然、商品が買えません(売れません)。

資本家は商品が売れないので、更に商品の値段を下げようとします。人件費カットでね。となると、また賃金が減ります。

こうやって
デフレスパイラルになります。





不況ですね。



つまりデフレっていうのは、
皮肉にも
資本家が儲けを追求した結果……
なんですよね。

儲けようとした結果、
儲けられなくなる。


デフレになれば、資本家もダメージを受けるんじゃないのか?


もちろんダメージは受けますが、競争に勝つためにはデフレへと突き進むしかないんです。
より安い商品を売ることで個人商店に打ち勝った(排除した)大型ショッピングモール(日本だと主にイオン、米国だとウォルマート)を考えれば、この競争に参加しなければ競合相手に負けてしまうんですね。


だから、
資本競争の果てにデフレは来てしまう。


資本家にとってもデフレは望ましくなく、ダメージを受けるものであることは間違いない。

ただし、資本家は、我々労働者に分配する賃金を決められる権利を持ってますよね。バイトは時給いくら、正社員は月給いくら、主任は、係長は、課長は、部長は……全部決められる。つまり、最後の最後まで自分の稼ぎを減らす必要はないんです。社員をリストラしたり雇用を抑制したり非正規化したり他国から安い労働力を仕入れたりすることで、ギリギリまで自分への被ダメを避けることができる(この延命を延々と行っている途中のデフレ国家が日本じゃね?)。


そして通常ならデフレと
インフレは繰り返します(通常じゃない=日本)。

資本主義になった後の世界経済が、インフレとデフレを繰り返しつつも長期的に見ればずっと成長してきているのはこのためです。

引用:世界経済のネタ帳


資本主義社会
資本家のための社会です。


資本主義のメリット


これは言うまでもなく、
経済が恐るべき速さで発展することです。

デメリット見えなくなるくらい(貧困で人々がめちゃめちゃ狂いまくって、めちゃめちゃ死にまくっていてもそれすら掠んじゃうくらい)の速度で文明が発展します。

資本家は儲けたい。
儲けるためには消費者の欲望を満たす必要がある。

なのでより良い(正確にはより売れる)商品を作るため必死になる。

これが、
【結果として】経済を発展させるわけですね。

18世紀に起こった産業革命(マルクスが生きた時代)から資本主義が始まりましたが、仮に資本主義が始まってなければ、まだ自動車さえ発明されてないと私は思います。

日本もまだ封建制度みたいな、侍魂みたいなことをやってるわけですよ。その社会は資本主義社会より最悪かもしれません。それを考えたら単純に資本主義を否定はできないよね。


まあ、身分制度に囚われず、人間の欲望を直に刺激する資本主義っていう新制度のおかげで、、、奴隷制度や封建制度だった時代では考えられないほどの発展を、人類は成し遂げました。

スマホとかもう江戸時代の人が見たら、魔術でしかない。



(また、マルクスは、効率化のために大勢の人が一か所で働くことによって(工場や会社など)、互いに切磋琢磨しあって生産性が向上したり、また共に働く仲間と仕事の達成感を分かち合えるなど、良い面もある、と言っています)





資本主義のメリットって
あまりにもすごい。

だから、
資本主義を崇拝している人も多くいる。


資本っていうのは人の欲……。
っていうのは人の本質……。

こう考えると、
資本主義こそが人間の本質
とも言えちゃうし、
それはなかなか的を得ている。





でも、
資本主義は暴れ馬みたいなもので、
手綱をしっかりと握っていなければ



暴走するんだ。

資本主義のデメリット


言うまでもない。
多くの人が解りきってる。




それは、


金を稼げる者と稼げない者とで
富が偏り
格差が生まれ、
貧困に喘ぐ人が大勢生れる
こと。

動かない現実として
この国だけでも
世界中でみても。

貧困で多くの人が苦しみ、
多くの人が死にまくってます。



この国はまだ(今は?)マシだから
死にまくり迄はいかないでも
死に瀕する状態には大勢の人がなっていて、
このままいけば
そのうち死にまくりの社会になりえるヨね。




資本主義
目的は、
資本家が儲けること。



根本的に
消費者のための社会じゃないんだ、
資本主義は。




先に語った通り。







資本家のためだけの社会。





結局なハナシ、
資本主義は、
社会のためとか、国民の幸せのためとか。

そーいうのは基本考えてない。

最初にも語ったように、

ただただ、
ただひたすら。


資本家が金を儲けて幸せになるためだけに存在する社会。

でも資本家はフリーザみたいに単体で強いわけじゃないから。
国民の(消費者の)欲求を満たすことで金を得る。





その結果として、
国民が幸せになることもある。






っつーだけで、本質的には
資本家は他人の幸せなんて






どーでもいいんです。





資本主義社会では。

私たち労働者が
「死ぬまで生きるため」
必死になって働き続けた富が、
資本家(と社会)に還元されていく構造になっています。


労働者が行う労働こそが、
資本主義の源泉。

無限の富の源泉……なんですね。


資本主義は人類の理想形に最も近い




まぁこの人を殺しまくった(てる)
地獄みたいな資本主義ですけど。

それでも実現性を考慮した上で
消去法でいくなら


要は人間という存在の
弱さ、脆さ、愚かさ
を考慮したら

つまり他者の幸福のために自己を犠牲にするなんてことを大半の人(私を含め)がしないというリアルを考えたら(みんな自分にメリットがない状態でホームレスに10万渡したりとかしないでしょ?)



人間には
資本主義がベストだと思う。




だから
私は資本主義を否定してはいません。


社会主義。封建主義。絶対王政。


など、これまでに存在した
いかなる主義社会よりも


人間には
資本主義が向いていると考えています。





ただ、

それでも今の
行き過ぎた資本主義は
否定
する。





正直今の資本主義社会の
反吐が出るような格差
を見てて


ここまでやることねーだろ?
って思う。





勝者だけが笑う世界。


勝者のためだけの世界。




……になりすぎてる。








ここをね。
ここをどうすべきか?




をね。
今後の記事で語ります。


私が本当に読んで欲しいのは
この記事じゃなくて次の次の記事です。




是非読んで下さい。







マルクス資本論より抜粋:

人間の労働があらゆる富の源泉であり、資本家は、労働力を買い入れて労働者を働かせ、新たな価値が付加された商品を販売することによって利益を上げ、資本を拡大する。
資本家の激しい競争により無秩序な生産は恐慌を引き起こし、労働者は生活が困窮する。




読んで字のごとく、
今の資本主義社会がコレでしょ?

資本主義っていうのは新幹線の特急みたいな速度で経済が発展するんだけれども!(これがメリット)ものすごい貧富の差が生まれて貧困側に位置する人たちは死に絶え絶えになっちゃう(これがデメリット)んだよね。





素のまま資本主義をやると、
こうなっちゃう。






だから、
どうすべきか?


ここから、どうするか?
……です。


高校生からわかる「資本論」で重要なポイントをまとめる



著書で講毎に私が大事だと思った部分
(私の文章で)抽出します。


第一講

ソビエト連邦など社会主義国が力を持っていたころ、資本主義国は本国の社会主義化を恐れて労働者を大事に扱っていた。しかし、社会主義国が倒れ、市場原理主義である新自由主義が導入され、またそれまでマルクス経済学を学んでいた社会の支配層たちがそれを学ばなくなり、労働者は雑に扱われ、格差は開いていった。


第二講

世にある社会主義国家は、共産党の傀儡国家であり、マルクスが提唱した社会主義国家とは異なる。マルクスの唱えた社会主義は資本主義社会が成熟した後に起こる、労働者が主役であり、労働者のことを第一に考えた民主主義国家でなければならない。


第五講

マルクス以後の国際通貨体制。第二次世界大戦当時最強のアメリカのドルを基軸通貨として、1ドル=360円としての金本位制が決まる。しかしドルの流通量が増え(価値を保障するゴールドの量を上回り)、1971年、ニクソン大統領が金本位制を止める(つまりドルを金と交換できなくなる)。通貨が変動相場に突入する。

この時からお金は【信用】しか裏付けのない存在になる。


第六講

等価交換の、【商品―お金―商品】から、【お金―商品―お金】、を始める人がいる。これが、資本家だ。資本家はその特性上、利益を追い求めるお金の化け物になる。


第七、八講

人の労働が加わることによって、商品の価値が増える。そしてその増えた分を「搾取」することによって事業が成長し、社会が豊かになっていく。


第九講

資本家は自分の儲けにだけ執着する存在であり、労働者の人生はどうでもいいと考えている。それを是正するのが、法律であり政治であり国なのだ

資本主義が野放し(新自由主義・市場原理主義)だと、弱者(労働者)の人権が一切配慮されないから、弱者(労働者)は死にまくるよ、ってことですね。


第十一講

資本家は剰余労働(搾取)をしてなんぼ、である。その為労働者を長時間働かせていたが、法律でそれができなくなってしまった。ので、限られた時間内でより多くの剰余価値を生み出すために、労働密度を高めたり、機械の導入を行ったりした。機械は、労働者が楽をするためではなく、資本家が儲けるために導入されるものであるから、労働者にとっては競争相手(機械との仕事の奪い合い)になってしまう。また失業者が増えればおまえが辞めても変わりはいくらでもいる、ということになり労働者の給与は引き下げられる。
反対に、良い面もあり、それは機械化が進むことにより単純労働者は要らなくなっていくが、その機械を扱う(工場にある機械からIT技術者・AI技術者まで様々)卓越した技能や知識を持つ優秀な労働者は必要になってくる。そのためには労働者を教育し、知識を身に付けさせなければならない。これが社会全体の知識人の割合を増やすことになり、それによって社会が発展する。


第十二講

給与を時間給ではなく出来高制にすると、労働者の多くが高い給与を得ようと努力し、結果として短時間で多くの商品が作られる。そのため資本家は商品を大量に手に入れることができ、結果として労働者の給与を抑えることなる。


第十三講

資本家は儲けを目指しているから、儲かるとなれば雇用を増やしたり賃金を上げたりしても、儲けを出しにくる。これが好景気である。この好景気によって労働者も報われるがそれは資本家が利益を追求した結果、であり所詮は資本家次第のものでしかない。


第十四講

資本主義が発展し、資本家の資本が増えるにつれ、労働者の需要は減ってくる。失業者が増え、労働を希望する人が多くなると(賃金を下げても人が来るわけだから)資本家の立場はますます強くなる。

資本家は自分が儲けることしか考えない。儲かる商品があれば作り、それを他社が真似して商品が飽和し売れなくなる。よって好景気不景気が繰り返される。

資本主義は、放っておくと、資本家たちが勝手に売れるものをつくる。売れるともうかるから、大量に生産する。やがて需要以上に供給が増え、買う人がいなくなる。供給が過剰になり需要が不足する。ものが売れない。景気が悪くなる。会社はつぶれる。失業者が増えるという状態になっている。
 会社がばたばたとつぶれてしまうと、最後にわずかに残った会社が、残っていた需要を満たすようになり、やがて再びつくったものが売れるようになり、次第にまた景気が良くなる

本文より引用

資本主義の発展は、格差の拡大をもたらす。雇用が不安定な非正規、派遣労働者を生み出す。失業者、生活保護受給者も生み出す。これらは治安の悪化に繋がる。


第十五講

資本主義が発展していくと、国境を超えたグローバル社会へとなっていく。資本家は少しでも労働者を安く雇いたいので、労働者が安い中国などに進出する。大企業が中小企業を競争過程で潰したり、取り込んでしまう。結果として巨大企業が生まれる。資本が巨大化するほど格差は拡大し、貧者は追い詰められていく。

最終的には追い詰められた労働者たちの革命が起きる。


第十六講

マルクスの想定した社会主義は、高度に発展した資本主義国家でそこで働く労働者たちが一致団結して起こすもの、であった。だが実際にソ連や中国で起きた社会主義は、労働者でなく一部のインテリが革命家・主導者となり、独裁のようなことをしてしまったため、上手くいかなかった。

資本主義国の政府は、自国が社会主義国にならないために、労働者を大事にする法律を作り始めた(終身雇用があった日本も労働者の人生が守られていた)。しかし、新自由主義(競争し放題)に社会が変わっていき、資本主義本来の姿(弱肉強食の世界)に今、なりつつある。




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