これはですね、もうたった一つだけです。
それは良い先生に出会えるかどうか、
ということです。
えっ?
良くない先生っているんですか?
います。
私の場合、数年前から精神科・心療内科にかかっていますが、3つめの病院、4人目の精神科医でやっと良い先生に巡り会えました。
Contents
心療内科と精神科の違いは気にしなくていい
まず、心療内科と精神科の違いですが、
気にしなくていいです。
精神科、精神神経科
「精神科」、「精神神経科」は同じものです。どちらかが書いてある場合や、併記してある場合は、「うつ病」「統合失調症」「神経症性障害」などのこころの病気を診ている、精神科の医療機関と考えて間違いありません。心療内科
「心療内科」は心理的な要因で身体の症状(胃潰瘍、気管支ぜんそくなど)が現れる、いわゆる「心身症」を主な対象としています。しかし、「心療内科」と看板に書いてあっても、実際にはこころの病気を診ている医療機関がたくさんあります。ただし、こころの病気を全て診るわけではなく、軽い「うつ病」や「神経症性障害」など一部のこころの病気しか診ないところもあります。
精神科であろうが心療内科であろうが、
そこに勤める医師とあなたの相性が合うかどうかがすべてです。
基本的な病院の探し方
前回の記事である初めての心療内科では何をするの?でも少し語りましたが、実際に医師と対面して診察を受けてみるまで、そこが良い病院かどうかって判らないんですよ。
そのため、次の順番で病院を探すのが効率的かと思います。
- 自宅から通える範囲の病院をすべてピックアップ
- 病院のホームページ、5chで情報を集め、アウトだと判断したらそこはリストから除外
- 近場の病院から通院してみる
- 医師と相性が合えばそこに通院、合わなければ次に近い病院に切り替える
良い医師に巡り会うためには、見切りをつけて転院を繰り返すしかない
良い医師かどうかというのは、
診察を受けて始めて解ります。
そこでダメだと判断した場合は、転院しましょう。その転院先でもダメだったら、また転院です。とにかく良い医師に巡り会うまで、転院を繰り返すしかないんです。
一応調べておくにこしたことはありませんが、病院やクリニックのホームページに書いてある治療内容や医師紹介などは、あまり当てになりません。どんなに良いことを書いていても、実際話してみるまで医師の性格は解らないですから。ただし、5chなどの、ネットの書き込みはある程度有用です。田舎だと情報の数自体が少ないかもしれませんがね。
病院の規模や患者数(予約がいつもいっぱい)なども当てになりません。なぜかというと、私が1つめに行った病院が、地元で最も大きな精神病院であったからです。そして二つ目はこぢんまりとした一軒家の診療所でした。院内の様相はアットホームな柔らかい雰囲気。医師は一人だけで、当然その人が院長。いかにもドラマチックで、患者に親身になってくれそうですよね? ちなみにどちらの病院も、患者さんはたくさんいました。
結論から言えば、最初の大きな精神病院で診察を受けた2人の医師も、次のこぢんまりとしたメンタルクリニックで診察を受けた医師も、私には合いませんでした。
どういうところが駄目だったかというと、1人目の大病院の先生、その病院の院長でもあった方なんですが、とにかくこちらを全く見ようとしないんですね。私に対してロクな質問もせずに、ぱぱっと薬を出して終わり。ええ、ほんの1、2分で終わる診察です。
2人目は同じ病院の、今度は女性の精神科医でした。この医師は一応私の話を聞く素振りはしてくれたのですが、とにかく精神論をぶつけられたわけですね。考え方を変えることで不条理に対処しろ、と。非常に危うい精神状態にあると主張する私を鼻で笑い、自分の友人はもっと過酷な職場環境に置かれたこともあるからそれに比べたらてんでマシ、という風に説教してきたわけです。
で、3人目の小さな個人のメンタルクリニックの男性医師ですが、この人も2人目の女性医師と同じで、精神論を説いてきたわけです。かつて我が国では戦争があり、戦時中のストレスは凄まじく、それに比べたらあなたのストレスなど大したことではない。あなたはストレスに強くならないといけない。ストレスに強くなることで、問題は乗り越えられる。
と、まんまこのようなことを言われたワケです。
え、なんで精神科にきてまで、
そんな体育会系のこと言われなきゃなんないの?
って思いました。
そういう精神論的なことって既に会社の上司や先輩に腐るほど言われてるはずですよね? それでもそういう風に出来なくて、結果的に心が折れてしまったから、精神科に来てるわけなのに、どうしてまたそこで、頑張れ負けるな強くなれを言われなきゃいけないの?
それに加えて、あなたの友人の過酷な職場環境とか戦時中のストレスとか
どうでもいいんですけど?
その発言で心機一転して頑張れるなら、そもそも精神科に来てないよね?
仮にその正論の善し悪しは置いといて、ですよ?
少なくともそれって精神科医の言う台詞ではないですよね。
でもね、実際こういう精神科医はいるんです。私もね、3人続けてこういった精神科医に当たったので、もう精神科医ってのはみんなこうなんじゃないか、って思いました。なので、暫くは我慢しながら足しげく通院したんですよ? でもさすがにね、会社でしこたまストレス溜めて、病院に行ったら行ったで説教されてストレス溜めてでもう意味が分からなくなってきたので、思い切って新しい病院を探しました。
そこで今通院している病院と、そこの先生に出会えたのです。4人目でやっと、まともな精神科医に出会えました。
いや、格別素晴らしいとかそんなんじゃないんです。今の先生も改めて考えたら、すごく普通なんです。でも最初は先生が神に見えました。何故ならそれまでの精神科医が最悪だったので。
良い精神科医とはどんな先生?
良い先生、っていうか、まぁ普通の先生?
それが今の私の主治医です。
とにかく先生は、
患者である私の話を聞いてくれる、
んですね。
え、
それ、当たり前じゃね?
って思うかも知れませんが、その前の3人はそれすらまともに聞いてもくれなかったのです。それってつまり、こちらの精神状態を理解してくれないまま治療が進む、ってことですから。意味ないですよね。
そして、精神論を強要してこないこと。
もちろん今の先生にも、そこは頑張った方がいいと思うよ、とか、もう少し耐えてみたらどう? ということをやんわりと言われるというか提案されることはありますよ。
でも完全に上から目線で決めつけ説教とかはしてこないんですね。
良い精神科医のポイントは、
-
・患者の話をよく聞いてくれる
・精神論で説教してこない
です。
良くない医師っていうのは、最初の診察でだいたい分かります。あっ、この先生無理かも……って私は初診で思いました。前の3人とも。3人目の個人病院の先生なんてあまりにも意思疎通ができないので、私は自分の症状を紙に詳しく書いてそれを読んでもらったくらいです。
結果は……上の通り。
「生きていればストレスはなくならない」
「考え方が偏りすぎている」
「あなたの歳ならば精神的に自立していて当然」
「ストレスを爆発させてしまったら、あなたの人生も他人の人生も変わる。ストレスは上手くコントロールしなければならない」
「今の若い世代はストレスに弱いと言われるが、あなたもストレスに弱いので、ストレスに強くならないといけない」
「私は戦後の強いストレス時代を生きてきた。食べるものがないような時代である。それに対し現代のストレスなどはうんたらかんたら」
その回の診察を最後に
私は病院を変えました。
なので、今の医師と合わなくて困っている、という方は迷ってないで医師、または病院を変えてください。また一から新しい先生と頑張るのは大変、と思うかも知れませんが、理解のない医師にかかり続けていては決して良い方向には進まないでしょう。時間の無駄です。
あの医師のところにまだ通院していたら、今の私の状況は間違いなくなかったです(というかたぶん早い段階で病院に行くこと自体を辞めてました)。
良い医師に巡り会えたとしても、必要以上のことは望まない
端的に言えば、依存するな、ということです。
自分の人生や内面を医師に語っていくうちに、あたかも医師が自分の信頼できるパートナーのように勘違いしてしまう方もいらっしゃると思います。
そして、自分の全てを理解し受け止め、良い方向に導いてもらえる、と過大な期待を医師に抱いてしまう。
でもこれは違います。
こちらの話をちゃんと聞いてくれる。適切な治療(投薬)、処置をしてくれる。
この2つがクリア出来ていれば十分及第点ですし、それ以上のものなんて望まないで下さい。
それ以上のことを望んでも、医師にそれを叶える力はありません。
精神科、心療内科、メンタルクリニックに通う意味は?
これも今仕事のストレスなどで心を病んでいて、精神病院にかかろうか迷っている人は知りたいと思うんですよね。
私の結論から言えば、即効性はまず間違いなく望めないが、取りあえず病院にかかってみるのはオススメする。です。
この即効性がない、というのはどういうことか。
例えば、普通の病気や怪我などであれば、病院で医師の治療を受けた段階、もしくはその数日後に症状が大幅に改善、もしくは完治されるのが大多数ですよね?
でも精神科の場合、これがないんです。
精神科医の仕事は、患者の症状を聞き、適切な投薬を行うこと。またカウンセラーなどを紹介してカウンセリングなどを受けさせることです(精神科医はカウンセリングはできません)。ですが、例えば抗うつ剤を飲んだからといってたちまち鬱から解放されたり、精神的に強くなってストレスがなくなったり、などということはないです。
そんな魔法のような薬はないです。
(ただ、身体に強い作用を与える薬はあります。私が服用した中ではリフレックス剤というものがこれにあたり、飲んだ後は丸一日眠気に襲われ身体が非常にだるく、頭がぼうっとしていました)
抗うつ剤の類いは様々な種類があり、その人に合う薬を時間をかけて探していくのが普通だ、と医師からは言われました(繰り返しますが、これは医師が言っていたことです。医師が、ね。私は精神系の薬について、取り敢えず現段階では言及しません(つまり、真実的な意味でどのような代物か判断できないというコト))。ましてや医師の診察で自分の心理状態が大きく改善されるなんてこともないです(心に溜まっている毒を吐き出すこと、それを理解してくれる存在に出会うこと、という意味はあるかも知れませんが)。
診断書や障害者手帳をもらえる
鬱病の診断書のような精神科医が書く診断書や意見書といったものは、社会的に大きな効果を発揮します。
病名が診断される、
ということ自体が大きな価値を持ちます。
それによって障害年金が受給できて金銭的な負担が減ったり、また障害者雇用枠で働けたりと、心理面以外でもメリットになる(メリットかどうかは人による部分もあるんですが)こともあります。
精神疾患の診断を下せるのは、精神科医だけ
前回の記事でも書きましたが、一目で判るような精神疾患の持ち主って病院に通院している方の中にもなかなかいないんですよね。
なので、怪我や身体の障害と違って、その人が本当に精神疾患なのかどうなのか、っていうのは傍目には判らないんですよ。
私だって、鬱病といいつつもこうしてブログで文章をかけているので、こんなことが出来るなら鬱病じゃないんじゃないの? って思う人もいるでしょう。
また私がどれだけ死にたいと思った、と書いても、死にたいくらいみんな思うよ、大したことない、そんなの鬱じゃなくて普通だよ。
という人もいるでしょう。
私自身もそういった経験があります。私には知り合いに、精神障害者手帳or年金の1級の方と2級の方と3級の方がいらっしゃるんですが、えっ、あんなに頭が回ってものすごい複雑なこと考えられて賢いのに1級や2級なの? とか、あんなに普通に見えて元気そうなのに3級なの? って一時的にですが、思ったことはあります。(ちなみに私自身は今現在、精神障害者手帳は持っていません)
要するに精神疾患というものは、素人目には判別が付かない、というか判別を付けにくいもの、なんですね。
その判別を付ける(病気と診断できる)唯一の存在が、精神科医なのです。
こちらの記事も読んでねぇ^-^
このブログを書いているのは、こんな人↓です。