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積極財政に向けて
西田議員のこちらの動画を元に、
(2022年10月17日の動画)
主に積極財政について学んでいきます。
(当記事で述べられていることの反対が、緊縮財政です)
お金(資産|負債)
誰かにとっては資産であり、
別の誰かにとっては負債
1.政府の支出
2.民間の借入時
通貨は負債である。
だが、一般認知は、
通貨は物である(商品貨幣論)。
なので、通貨量には限界がある、
と考えてしまう。
(もちろん、(供給上限)インフレ上限はある)
2つの信用創造
通貨の発行には2つのルートがある。
政府の信用創造。
2つめが、民間銀行による貸し出し。
民間の信用創造。
4:00
政府が財政支出すると、
政府の負債は増え、
同額民間の資産(銀行預金)が増える。
日銀の金融政策
5:00
日本銀行は、
その存在目的
(通貨安定=物価安定=取引安定)を
達成するために金融政策(金利操作)を行う。
好況時は金融引締め(利上げ)。
民間の信用創造を減らすことを目的とし、
不況時は金融緩和(利下げ)。
民間の信用創造を増やすことを目的とする。
1997年より日本は不況となり、
金融緩和政策が取られた。
①金融緩和→②金利低下
→③民間の信用創造が増える
これを狙った。
しかし、③は起きなかった。
③は、民間銀行が企業・家計にお金を貸し出すこと
異次元の金融緩和(量的緩和)の誤り
9:50
安倍総理が2010年代に行った
アベノミクスでは、
金融政策(量的金融緩和)を行い、
日銀が民銀の
日銀当座預金を増やすことによって
【金利を下げ】、結果デフレマインド払拭で
民間への貸出が多くなるだろう、
と踏んだ金融政策であったが、
そうはならなかった。
理由は、デフレ不況で私たちにお金がないから。ワイらがボンビーだから。
民銀の日銀当座預金がどれほど増えても、
(金利が安くはなるものの(バブル崩壊以後はほぼ0金利だったけど))
肝心の民間(企業・家計)がデフレ不況で需要がない(私たちにお金がない)ため
物を作ったところで売れないから
借り入れをせず、世の中のお金は増えなかった。
★日銀当座預金は私たちが使えないお金。私たちは銀行預金でなければ、使えない。
政策金利 推移グラフ
2006年 0.25%
2008年 0.1%
2016年 −0.1%(マイナス金利)
2024年 0.1%(マイナス金利解除)
多くの人は、買いません。
ということは、
銀行からの借り入れによる
【民間の信用創造】が行われない。
では、
「どうやれば、企業・家計はお金を借りて、事業や住宅購入をする気になるのか?」
答え:財政出動をし、銀行預金を増やす。
企業・家計がお金を使わない(銀行から借りない)から、政府が主導でお金を作り出すしかない。
例えば、年収200万(不安定)の人を年収300万(かつ安定)にし、今後も400万、500万、と稼ぎが増え続ける見込みのある社会にすること→その起爆剤には政府が(財政出動で)お金を配らなきゃなりません。そして政府は国家の供給上限まで貨幣を発行できます。
供給上限とは、私たちが資源を元に供給(生産)を行える上限です。
なので、(民間任せでは無理なので)
財政支出という方法が、デフレ不況脱却のために求められる。
これが政府の信用創造(と、私が勝手に呼んでいるw)。
財政支出の例として、
コロナで継続が困難になった事業主に対し、
給付金を出す行為などがある。
(他にも公共事業や特別定額給付金など)
ほか、財政政策として、減税も同じような効果をもたらす。可処分所得が増えるので。
ざっくり
お金を作って国民に渡す
と解釈して良い。
↓↓↓するとこうなる↓↓↓
国家 負債100万円
Aさん 資産100万円
これを積極的にやっていこう、というのが
積極財政。
この真逆の事をするのが、緊縮財政。
(政府は負債を増やさず減らす=国民の資産を減らす(民間経済が過熱し、過度なインフレ状態になっている場合には有効))
積極財政vs緊縮財政
つまり、積極財政と緊縮財政はどちらが勝っているか? 優れているか? というようなものではなく、時と場合、要するに国家の経済状況による。基本的に、不況時は積極財政、(過度な)好況時は緊縮財政。よって、現代日本2024年9月時点(当記事投稿時)では、(日本は実質デフレ不況・コストプッシュインフレで物価上昇しているだけなので)積極財政を行うのが正しいと考える。
バブル崩壊までは、好景気だったため民間の信用創造でやってこれた
17:00
戦後以降、昭和の時代、高度経済成長期は、
民間の信用創造が活発になされていた(インフレ時代)。
よって、政府の信用創造である
財政支出を重視せずとも
経済は成長してきた。
つまり、政府が積極財政に果敢に取り組まなくとも、民間だけで経済が回っていた(信用創造が十分起きていた)。
日本バブルのきっかけと、バブル崩壊のきっかけ
1980年代のバブルの背景:アメリカ(の圧力)によるプラザ合意によって、当時円安であった日本の為替は円高に誘導された。
(↑この記事にも書いています)円高によって、輸出単価が騰がり(円高不況となり)、日本から海外への投資展開(製造業の日本国外流出)が行われた。コレの対抗策として政府・日銀は内需充実のため利下げし、公共事業も多大に行った。それを起因して不動産価格の高騰が見込まれ、(みんな金儲けしようと)不動産が買われバブルとなった。やがて多くの人が借金までして不動産投資(他株式投資や、様々な資産への投資、というか投機)をするようになる。
バブルでみんなウハウハの状態。
(っ’ヮ’c)ウゥッヒョオアアァ!!!
しかし……
実体経済(供給能力)と資産価値の乖離が大きくなり、それを調整しようと日銀が金融引締めを行い、政府が土地政策を行い、それらが主なきっかけとなり、資産価格は暴落し、景気は崩れた。
政府がデフレ不況対策を誤る
デフレ不況突入:1997年頃(政府が不況対策の政策をミスした
(やるべきことの真逆の政策をやった))
バブル崩壊して経済はデフレなのでデフレ対策をしなければならないが、政府はインフレ対策をしたため、デフレは一層深刻化した。
投機の為に借りたお金を返せない、これを不良債権といい、1990年代半ばごろまでは不良債権は返済の猶予采配があったが、1997年ごろから、「国の借金は良くない(増やしてはいけない)、国の借金は返済しなければならない」、という思想が蔓延り始め、不良債権処理が行われる。
これにより民間企業の借り入れ(信用創造)は極端に落ち、それが回復せぬまま(再び民間の借り入れが活発にならないまま)今日の令和まで延々とデフレ不況(近年の物価高はコストプッシュインフレ)の不景気が続いている。民間全体では借入金(負債額=投資額)より、預金の方が多くなっている。バブル崩壊後は民間は投資をしなく(お金を借りなく)なっている。
しかし、そうなると資本主義が回らないので(民間か政府、またはその両者が借金し続けないと資本主義は継続しない仕組み)、政府は民間をカバーする形で赤字を増やし、それが「国の借金が(より一層)増えている」という意味不明な非難に繋がっている。
2001年からは小泉純一郎総裁による構造改革が始まり、デフレはより一層深刻化していく。
2012年以降、アベノミクスで黒田金融緩和(量的緩和)により金利を下げることはできた【これは、民間の信用創造を促す目的で行われた】。しかし金利は低くとも、デフレで需要がないため(消費者にお金がないので、モノやサービスが売れない)、よって民間企業は投資しない(利益が出る見込みもなく投資すれば(負債を負えば)経営(会社)が破綻するため。家計でも同じことがいえる)。
つまり、民間が銀行からお金を借りない
=信用創造=通貨発行がされない
よって、解決策は
政府主導でお金を使い、
経済を上に向かせるしかない。
これが、
財政出動・財政支出=積極財政
政府と民間(企業・家計)を同じに考えてはいけない
35:30
民間(企業・家計)は収益以上の負債を追い続ければ破綻してしまう(もっとも企業は負債を恒久的に負い続けながら、(それ以上の)利益を出し続ける存在(それが資本主義))が、政府に限って言えば、負債額に上限はない(唯一あるのはインフレ率=供給(生産)上限)。少なくとも資本主義社会に適正である「ややインフレ」になるまでは財政支出しても問題ない(デフレ期においては、積極的に財出しなければならない=積極財政)。
数字上の国債償還は、新たな国債を発行(借換債)で返し、それを延々と繰り返せばよい。
資本主義が正常に回っている以上、政府の負債である国債残高は減らない。増えていくもの。理由は(民間の信用創造と政府の信用創造で)通貨供給がされているから。仮にこの国債残高(国の借金と言われるもの)を0にしようとしたら、現在の日本で1000兆円以上を税金で国民から取り上げて返済することになる。この場合、国債残高は0になるが、国民から1000兆円のお金が消える。
財源問題、財政再建、健全財政、プライマリーバランス黒字化目標、などを理由に、日本では長期の公共事業投資が十分に行われてこなかった。
逆に、これが行われていたら、どうなるか? 例えば、長期計画で道路を造るとすると、そこに(国が作った)お金が流れ込み続ける。そうなるとその事業に関わる人たちの懐が潤う。その人たちは長期での収入が見込めるため、安心してお金を使う(使った先の収入が増える)。また、それに関連する事業なども盛んになる(例えば交通利便性向上によって新しいお店が出来るとか)。
国債残高(赤字国債・財政赤字)を無くせばどうなるか?
どうやってなくすのか?
というと、市中にあるお金を失くしたい金額分吸い上げて(増税して)、
資産|負債を打ち消して0にする。
その分、私たちのお金はなくなってしまう。
そう、こんなことをする意味はないのだ。
財政法が日本を縛る
40:20
財政法というのは、財政法四条のことです。
戦後、GHQ(アメリカ進駐軍)によって日本の軍事力を抑える(手駒程度の戦力であり続けさせようとする)ために作られました。
財政法四条
国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。 但し、公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる。
解りやすく説明:国がお金を使う時は、国民から集めた税金でやりくりしてね(赤字国債を出さないでね)。ただ、公共事業とか一部のお金は条件付きで国債発行してお金を用意してもいいよ。
要は、
【国家に財政の自由が、ないということ】
である。
★これが、(本来の目的である)軍事面だけでなく、経済成長面にも大いに影響してきた。財政法4条があると、民間がバリバリ信用創造している間(バブル崩壊まで)はいいが、国家がデフレ不況に陥った時に(政府が財政支出をバリバリやらない限り)詰む。実際、バブル崩壊からのデフレ不況で詰んで以降、30年近いデフレ状態から脱却できていない。財政法4条の煽りを受けて政府(そして世間)に緊縮思想(国は出来るだけお金を使わない方が良い)が蔓延し、公共事業も(他国と比較し)行われず、緊縮財政になって、結果詰む。実際、日本はもう30年近く詰んでいる。
私は、財政法4条は抹消して良いと考える。抹消していいもの、多いな^^;
事実、動画で西田議員も言っているように、税収内だけで国家運営というのは(民間の信用創造が活発な時期を除き)事実上不可能なので、特例公債法で毎年新規国債を発行している(これが20年近く続いている)のだ。で、毎年特例公債法を通すのが大変だから5年間(2025年まで)は赤字国債が法律的に許されている(それが終われば単に2020年以前の毎年特例公債法を通して国債を発行する段階に戻るだけ)。
西田議員いわく、このような法律は他国にはない。戦前の日本にもない。この財政法四条は原則、赤字国債発行の禁止を意味している。よって、公共事業費(建設国債)は制限のもとではok、それ以外は民間(企業・家計)の信用創造でしか、世にお金は産み出されないという縛りだ。好況時は、民間が民銀から借り入れを行うため、預金創造が行われて経済成長できるが、不況時は、それができないため経済が(十分に)回らず、民間頼みではデフレ脱却できなくなる。
当時、戦勝国(占領軍)のアメリカは、敗戦国である日本の国力を抑え込む(再軍備させない)ため(インフレ対策と平和のために戦争をしないという名目のもと)自由な国債発行を法律で縛った。目的は、アメリカの日本に対する優位性を維持するため。日本をポチのままにしておきたい。
※戦争には勝ったが、アメリカは日本を脅威だと感じ、財政に縛りを設けることで日本の力を抑え込んだ。その縛りが現代に至った今なお効いていて(バブル崩壊後、経済問題にも影響を及ぼしていて)、日本が不況から脱出するのを阻害し続けている。
自由な国債発行を法律で不自由にする(一応可能ではあるが縛りが多く、極めてやりにくい状態にする)ことは、国家から主権を奪うに等しい行為だと感じる。EUの一国家に似た状態となり、国が自発的に何かをできなくなる。
普通に考えて、日本は戦後、供給戦線を破壊された上に米国の支配下に入ったため、最貧国路線だった。
( இωஇ )
しかし戦後、日本は経済成長し、
高度経済成長期を経てバブルへと至った。
この理由は、
1950年、朝鮮戦争が勃発し、アメリカにとっての対アジア前線拠点である日本に再軍備をさせる計画がされ、警察予備隊(今の自衛隊)が生まれた。(近くの戦争で危機を感じるって今(2022(記事執筆時))と似てるね)これは憲法違反になるわけだが、結局世の中、暴力がより強い者(この場合はアメリカ)の意見が通るようになっている。無力なアメポチのままにしておきたかったが、他のアジアの国々が脅威になり始めたため(ソ連も含むかも)、日本を前線国として機能させようという方針を切り替えたのかもしれない。
その方針転換が、日本の経済に火を点けた。
朝鮮戦争特需(公的な理由)に端を発し、日本の民間経済が回りだす(需要が生まれたため、民間企業が投資して事業をしようと、民間銀行からお金を借りまくった(信用創造しまくった)。民間の信用創造が順調に行われ、高度経済成長期を経てバブルへと繋がる。政府支出に重きを置かずとも、バブル崩壊までは上手く民間だけで日本は経済が成長してこれた(戦後GHQ支配下で作られた財政法は残ったままだったが、民間経済が好調のため表面化する問題にならないままずっとやってこれた、ってことだ)。
※その上でなお政府による財政支出もしていたし、それは1997年以降よりも盛んにおこなわれていた。
しかし、バブル崩壊を機に本格的にやってきた戦後最大級のデフレに、民間の信用創造だけでは対応できなかった。需要が無ければ民間は動かないからだ(1997年には不良債権処理、2001年からは構造改革、と傷口に塩を塗るような政策が打ち出された)。
こうして1990年代後半以降、日本の長い冬が始まった。
アメリカにとっての日本は、前線国かつ牧場かな?と感じます。
日本政府(財務省)。
そのもとになったのは、
戦後アメリカの支配下でできた
財政法4条。
これが波及して、私たちの多くが苦しんでいる。苦しんできた。
(日本にある数多の問題(貧困やその貧困から連鎖して起こる様々な心理的問題など)がここに起因している。これらがなければ、現代日本に存在する数多くの問題が解消、または緩和する、と私は考える)
という風に現下の日本を解釈できる。
バブル崩壊後、民間救済と公共投資を手厚く行うことで、民間の活力を取り戻し(供給能力をフル活用できるようになり)、デフレ不況からの早期脱却が可能だった。
・今から日本はどうすればいいのか?
民間救済と公共投資を手厚く行う。
民間救済とは、例えば消費税廃止とか社会保険料減免とか。
これまでの勉強のまとめ的な動画
これまで見てきた西田議員の主張ですが、
こちらの動画(西田議員のチャンネル)で
まとめとしての解りやすい動画が紹介されています。
26分の動画です。
とても分かりやすく解説されています。