LIFESPANライフスパン
老いなき世界
という、本を読んだので
紹介・感想を書いていきます。
ちなみにこの本を読んだ理由は、
……小説の為です(また小説かよw)
著者はデビッドAシンクレアという方で
ハーバード大で遺伝子学の教授を
されている人です。
圧倒的、購入……!
Contents
老化・若返りに関する基礎知識
老化に関する基礎知識が
なくてはなりません。
まず、老化を説明していきます。
人は卵子から
複製された細胞で出来ています。
引用:受精卵と細胞運命
この図を見ると解りますが、人間の元は卵子(受精卵)ですよね? その卵子が成長とともに分裂を繰り返し、人体の様々な器官(この図で書かれているものなら、小腸、すい臓、赤血球、筋肉、神経、目)になっていくのが解ります。
(なお、このサイトは商用でなければ画像を利用しても良いと書いていたので^^;以下、ガンガン引用してますw)
受精卵→胚→各細胞
この胚の時点で細胞は、
【どのような細胞にもなれる(治療できる)万能細胞である】
(↑ここが後々重要!)
そして各器官になった後も、
生きている限り、人は生きるために
細胞は複製され続けています。
細胞と染色体とDNA
人の身体は細胞で出来ています。
成人では37兆個の細胞が在るとされます。
その細胞の中に、
染色体があります。
染色体の先端にあるものが、
テロメアです。
染色体の中にはDNAがあります。
引用:長寿と遺伝子
このように若い人はテロメアが長く健康で、老いれば短いです。テロメアは細胞分裂(分化という)を繰り返す度に短くなり、短くなるとDNAを守れなくなり、細胞が死滅し老化します。
これが、老い、です。
テロメアとテロメラーゼ
テロメアは寿命のバロメーターとも
言われます。
生きているだけで我々の細胞はDNAを、日々複製しています。そしてその度に損傷しています。
さてさて次に、
テロメラーゼが登場します。
この
テロメラーゼこそが、
老化防止、不死、長寿への鍵です。
テロメラーゼとは、
テロメアを伸ばす酵素のことです。
(細胞不死化酵素、と呼ばれます)
テロメア短縮=老い、なので、
これを伸ばす=長寿、となります。
細胞分化の度、テロメアは短くなり、
人は老化していきます(さっきの図)。
これを防ぐのがテロメラーゼです。
人の遺伝子は染色体に入っています。
その染色体の先端にテロメアがあります(2回目w)。
解りやすく想像してもらうと、靴紐の先のプラスチックのキャップがテロメアで、寿命と共にそれが少なくなり(細胞分化=老化)、なくなってしまう(ヘイフリック限界)と靴の紐がほどけてしまう(死)感じです。
↓↓↓↓↓↓↓↓
よって、長寿の為には、
テロメアを
長く保つ必要があります。
そこで発見されたのが、先述の
正常細胞を不死化する酵素
テロメラーゼです。
テロメラーゼが多く分泌されている細胞
(だいたい生殖細胞の事ダヨ)は、
テロメアが長く保たれます。
つまり、
テロメラーゼを長く働かせることが、
長寿(アンチエイジング)への道となります。
テロメラーゼはテロメア短縮を遅らせたり防いだりするだけでなく、その時計の針を逆回しすることすらできる。まさに『若返りの酵素』というわけ
引用:早く老ける人と、いつまでも若々しい人の違いは「酵素」で決まっている
体細胞と生殖細胞
細胞は次の2つです。
精子、卵子が生殖細胞で
それ以外の細胞が体細胞です。
(例外に癌細胞があります)
よって普通の体細胞ではテロメアの短縮→老化、が起こります。テロメラーゼが存在するのは、生殖細胞です(例外としてがん細胞も)。
仮に、生殖細胞にテロメラーゼがないと、生れてくる子供は、産む親の年齢の影響を受けます。つまり、高齢出産すれば最初からテロメアの短い、老いた子供が生まれます。しかし現実そんなことはないですよね??
これは、生殖細胞にテロメラーゼがあるからです。癌細胞もまた、無限に増殖していくというイメージを多くの方が持っていますが、まさにその通りで、がん細胞にもテロメラーゼがあるのです。
生殖細胞=若返り能力 ってことです。
幹細胞(ES細胞、iPS細胞)
他の細胞を生む細胞を、幹細胞といいます。
幹細胞の幹は、幹(みき)です。
枝に対しての幹。
つまり、主軸の細胞です。
幹細胞は、幹細胞と
他の細胞に変化する細胞の2つに別れます。
要はこういう感じ↓です。
引用:脂肪由来幹細胞とは?
引用:幹細胞とは?
上の図を見れば、幹細胞が、自己複製能(分身を作る能力)と分化能(人体の様々な細胞を作る能力)の2つを持っていることが解ります。
幹細胞は分化能によって、
皮膚や血液のように、
身体の組織や臓器になります。
そして、自己複製能によって
我々の肉体は回復します(怪我、骨折、髪が伸びるなど)
また、生殖細胞(受精卵:ES細胞:胚性幹細胞)であれば、
どのような細胞にもなれ(治療でき)ます。
生殖細胞=若返り能力 ってことです。
これを、
多能性幹細胞と言います。
この多能性幹細胞を
体細胞から人工的に作った物が
かの有名なIPS細胞です。
私たちの体の細胞は全てたったひとつの受精卵に由来しており、同一のゲノムを共通に持っていますが、それぞれの細胞では必要な遺伝子以外は情報が読まれないようにゲノムにカギがかけられています。このため、血液が皮膚になったり、皮膚が心筋になることはありません。
引用:IPS細胞
↑これが基礎。
しかし、この概念を覆した山ピーが卵子ではない4つの遺伝子を導入することにより、この分化された様々な細胞から、未分化の細胞を創り出した(これがips細胞)。このIPS細胞を傷付いた細胞に移植することで、その傷付いた細胞を治癒できる(これが俗にいう再生医療=幹細胞の治癒力を利用し、細胞そのものを薬として使うこと)。
引用:体性幹細胞の種類
慶応大が2022年14日、人口多能性幹細胞(iPS細胞)から、神経の元になる細胞に変化させ、それを脊髄損傷の患者に移植治療した。世界で初。
iPS細胞から神経のもとになる細胞(神経前駆細胞)を作製して凍結保存しておき、患者1人当たり200万個の細胞を脊髄の損傷部に注射で移植する。患者本人のものではなく他人の細胞を移植するため、拒絶反応を抑える免疫抑制剤を使う。
IPS細胞が
治療行為に使われる際の問題点は?
IPS細胞を作り、それを傷付いた細胞に移植するまでに時間がかかる事。また、傷付いた細胞と同じ細胞として活躍してくれるのは数%に満たないこと。
引用:臨床応用における組織幹細胞と多能性幹細胞の関係
多能性幹細胞をそのまま動物に移植すると、色々な腫瘍に秩序なく分化してテラトーマという腫瘍を形成してしまう。
(ここまでをリプログラミング(再生医療のこと)という)
ダイレクトリプログラミングとは?
リプログラミングが頼りないため、より精度を高めたもの。
具体的には、体細胞から、ips細胞を経ずに、一気に目的の細胞を治癒できる細胞を作る。体細胞に特定の因子(転写因子)を導入することで、これが可能となる。
成体幹細胞は、身体の組織に存在しており、ある程度の多分化能を持ち、発生過程や、細胞死、損傷組織の再生において、新しい細胞を供給する役割を持つと考えられている。ES細胞に比べると、成体幹細胞の持つ多分化能は限定されると考えられているが、自己の幹細胞を治療(骨髄移植、関節炎、糖尿病、失明やアルツハイマー病、パーキンソン病などの神経変性疾患の治療に有効)に用いることができることから、現在、多くの臨床応用が進められている。
引用:幹細胞
サーチュイン
寿命を調節する酵素。
サーチュインを活性化させることで、
寿命を延ばす効果があると期待されている。
酵素とは?
体内で消火や代謝の役割を担うタンパク質。
ヘイフリック限界を超えられるのか?
寿命を延ばすためには、
ヘイフリック限界を超えなければなりません。
ヘイフリック限界とは、細胞分裂の限界で、人の場合は50回程度とされています。細胞は分裂し続けて人体を支えています。しかしヘイフリック限界である分裂の限界値、50回に達するともう分裂することはできず、老化細胞となり、役立たずになってしまいます。この細胞が老化細胞になることが=老化です。つまり、人の寿命を延ばすためには、ヘイフリック限界を超えて細胞が分裂し続けなければならないのです。
現在の人類の最長寿は122歳であり、この人は1997年に死亡しました。現在それから20年以上経ちますが、医療技術は進んでいるにも関わらず、この記録は打ち破られていません。
ヘイフリック限界を突破しない限りね?
【おさらい】
ヘイフリック限界を突破する鍵として注目されているのが、テロメラーゼ(酵素)、です(←また出てきた!)。細胞にはテロメアという部分があり、細胞分化を繰り返すたびにこれが短縮していきます(そしていずれヘイフリック限界に達します)。テロメアが短くなると、内部にある染色体が不安定になりDNA削られます。
テロメアが短くなるのを遅らせたり、
伸ばしたりできます。
細胞によってはヘイフリック限界が存在しないもの(生殖系の細胞・がん細胞)があります。生殖細胞・がん細胞は短縮したテロメアを修復するテロメラーゼが働いているからです(ヘイフリック限界を突破し続けているという事)。
テロメラーゼによって、
テロメアの長さを保つことが出来ればそれは、
長寿となります。
(先述の内容とほぼ重複していますね^^)
ここまでが基礎知識です(笑)
やっと本筋に入っていきます^^;
老化に対する意識の変化
なので弱い生き物は、繁殖能力を高くしてある程度の数が食われても種として生き残ろうとするワケである。(繁殖しまくって個体も長生きするのが一番良いと思うかもしれないが、繁殖には生命力が必要で、出産時に掛かる母体への負担を考えてみればわかるが、良いとこ取りはできないというわけだ)よって食物連鎖の上にいる生物ほど「優秀な個体を残す、そのために少数しか産まない」のだ(まさに、人間がその最たるもの)。
確率で種として生き延びようとする
死ににくい生き物→無理なく産んで少数の個体を
優秀に育てていくことで種として生き延びようとする
それぞれ、合理的である。
人の寿命が延びたのは、地球に於いて人の生命が強くなり続けている(あらゆる危険から守られる度合いが上昇し続けている)からで、この傾向は今後も続き、よって人の寿命は伸び続けるという理屈だ。
しかし、この理屈は
ヘイフリック限界「まで」の話で、
ヘイフリック限界は越えられない……。
老化は病であり、エピゲノムの不安定化が原因
(病理学的帰結を伴う疾患のプロセス)
その病気の原因は、
エピゲノム。
エピゲノムが老化の原因である。
エピゲノムとは、【細胞の識別】である。
我々の身体を作る細胞には、同一のDNAがしまわれている。そのDNAを識別する、例えば神経細胞と皮膚細胞の違いを生んでいるものがエピゲノムだ。
細胞は分裂するとき、DNA塩基配列をそのままコピーしますので、ごく少数の例外はあるものの、すべての細胞は核のなかに同じ配列のゲノムを持っているといえます。このゲノムにはからだ全体の設計図が描かれていますから、持っている遺伝子がすべて書き込まれています。したがって、個々の細胞でこの設計図が同じように読まれてしまうと、細胞が皆同じ性質になってしまい、からだを作れません。そこで、個々の細胞の運命が分かれるように、その細胞にふさわしい遺伝子の機能だけが現れるよう「遺伝子のオン・オフ」を制御する仕組みが存在しています。
引用:遺伝子のオン・オフ機構
この「遺伝子のオン・オフ」を制御する仕組み、がエピゲノム。
記事内では、エピジェネティック(epi-genetic)機構と書かれていますが、=エピゲノムという解釈でいいでしょうw
エピゲノムは細胞、
つまり身体の組織を
コントロールしているのだ!!
DNAが損傷し、エピゲノムが乱れると、
細胞は誤った識別をし、
身体に悪影響を及ぼす(老化細胞になる)。
これが、老化である。
例として心臓病やガン、
糖尿病などになり、
これらの病気の正体は、
正確なエピゲノム情報の喪失なのである。
つまり???
エピゲノムが乱れることが老化なら、
エピゲノムを安定させることで、
老化を防止させ、若返りを可能(と推論する)。
老化には、エピゲノムだけでなく、
様々な原因がある。
細胞分裂の停止。
テロメア短縮、DNA損傷、
エピゲノムの不安定化(変化)、などが原因だ。
若返りとは?
細胞のリプログラミングである。
細胞のリプログラミングとは?
細胞を前段階に戻すこと
=エピゲノムが不安定化する前の状態に戻すこと
なのに、それを多くの人は摂理として受け入れている。
老化が最も危険だという点には誰もが同意するだろう。同じ病にかかっても、年齢によって死に瀕する、または生涯苛まれる確率がまるで違う。怪我の場合はさらに顕著だ。10代の場合は余程重症でない限りほとんど自然回復するが、30代になると(私が正に30代なので実感しているが)途端に怪我は治りにくくなり、また障害を残しやすくなる。少し筋を捩じっただけで、それが一生引きずることになったりするのだ。この傾向は40,50、60代と増加し、70代以降は小さな怪我がそのまま死に繋がる確率が一気に増える。よって、老いこそが人間の生命や人生を最も脅かすものだと筆者は主張する。ほとんどの人は老化よりも特定の病気にだけ注目しその病気とだけ戦おうとする。しかし特定の病気になろうがなるまいがそれは一切関係なしに、他全ての病気になる、またはなった時に深刻化する確率は老化と共に右肩上がりに増えていっているのだ。
引用:ライフスパン154ページ
木の幹である幹細胞は、安定したエピゲノムにより、様々な細胞へと変化する。血液、筋肉、骨、臓器、皮膚、神経、などなど。しかしエピゲノムが不安定化する(生きているだけで複製の度、不安定化していく)と、正確な変化が起きない。この結果、老化(病気)になる。よって、エピゲノムを安定化させることが、その対処法なのだ(結構同じこと繰り返したな^^;)。
寿命を延ばす方法
食事を制限する
食事の量を制限すること。
食事制限である。ただし、飢餓や栄養失調になるほど食べないと無論逆効果。要は食べ過ぎに注意し、常に腹八分目で抑えることが大切なのだ。満腹にしてはいけないのだ。食事はバランスよく取る。減らすべきは全体の量だ。
一方、カロリーを制限することに励む人は多くいるが、それは言うほどの効果をもたらさない。それよりも特定期間絶食する方が有効だという。間欠的絶食という、栄養失調にならない程度に食事を絶つ、抜くことだ。例えば食事の回数を2回にする。
動物の肉(動物性たんぱく質)はあまり良くない。特に加工した赤身肉(ホットドッグソーセージハムベーコンなど)は発がん性を高くする。少量取ることに問題が長期間取り続けると確率が違ってくる。人体に必要アミノ酸は、動物性たんぱく質だけではなく、植物性たんぱく質からも摂取できる。
先の話と繋がる部分だが、この食を制限することにより身体にストレスをかけることが、エピゲノムにプラスの作用をもたらすのだ。
運動をする
ストレスであればなんでも良いわけではなく、ストレスには人体に害悪なものの方が圧倒的に多い(タバコとか)。
NMNという若返りの薬
若返りの薬。
そんなものが、現在あるのだろうか?
現在最も若返りに近いとされている薬が、
NMN
(ニコチンアミド・モノ・ヌクレオチド)
という分子である。
を理解するには、
まず、NDAを知る必要がある。
NDA(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)とは、ビタミンB3から生成された人体に必要不可欠な存在である。これが欠乏すると皮膚炎、下痢、認知症などの症状が現れやがて死に至る(NDAがなければ人は30秒で死に至る)。NDAは生体プロセスを調節する鍵となる物質(要は身体に必須なもの)であり、そして、このNDAの濃度を意図的に高めることにより、サーチュインが活性化され、エピゲノムが安定化し、寿命を延ばせる可能性がある。しかし、これを人体で行うのは危険であった(マウスを用いた実験では、生き残ったマウスの中では人間でいう115歳までの長寿効果がマウスに出た。が、同じことを人間で試すのは危険なのだ)。
よって
もっと安全な分子が求められた。
その安全な分子こそが、
NMNだ。
NMNはNDAの前駆体(代謝中間体という前段階にある分子)であり、NMNを人体に投与することで、安全に体内のNDA濃度を高められ、結果、若返りや長寿効果が期待できる、という。
ややこしい人は、
NMN=若返り効果が期待できるもの、でいい(笑)
NMNを体内に摂取すると、それはNADに変化し、体内のNAD濃度が高まる。これは先に書いた、絶食や運動に相当する効果を人体に与えてくれる。
2011年には、NMNがNAD濃度を回復させることで、実験用マウスの糖尿病による症状を治療できた。2016年にも同様の研究結果が出ている。また、ハーバード大学の実験ではNMNを投与することにより、マウスの運動能力を大きく上昇させることにも成功している。平衡感覚、協調運動能力、俊敏さ、体力、記憶力、いずれもNMNを投与しなかったマウスに比べ大きく上昇した。また別の研究では肝臓損傷、神経変性、ミトコンドリア病、フリードライヒ運動失調症を防ぐ効果もNMNにはある。老年期に入ってからNMNを投与したマウスのグループは、40匹中、7匹が存命しているが、しなかったマウスのグループはみんな死んでしまっている。ただし、飽くまでNMNは実験過程にあり100%の性能を保障するものではまだない。また、2018年、馬にNMNを投与した実験では、馬は生殖能力を取り戻した( இωஇ )ウマ…。
他の馬の実験では(馬使いまくられてるな)老馬になっても若い雌馬並みの生殖機能を維持することに成功した。人間にはプラセボ効果があるため(思い込み効果)、本当にNMNによる効果で若返っているかどうかわからない部分があるが、動物はそうではない。現時点(この本が執筆された時点)では人間に対するNMNの臨床試験はまだ行われていない。
まあ、総括すると、色々NMNの効果的な実験結果は出ているけど、対人として100%のものでは(まだ)ないよ、ってことですね。
体内に摂取されたNMNはNADとなる。NADは適度なストレスを創り出し、長寿遺伝子が働いてエピゲノムの変化を抑制し、若々しくいられるプログラムを維持する(エピゲノムの変化=老化、なので)。
(筆者の願い)
ここ数百年の進化過程を見るに、更なる老化防止・若返り・健康寿命の増加への可能性は無限に(SFなどではなく)開かれていると筆者は説く。研究者たちが天然分子の分析や人工分子の合成によって、エピゲノムの雑音を減らし(安定化させ)細胞組織を若返らせる分子を見つける可能性は十分ある。NMNとはまた違う分子が発見される可能性も多分にあるということだ。
筆者自身、毎朝1グラムのNMNを摂取している(安物のNMNサプリは効果がないと書いている)。他に筆者が長寿の為にしていることは、砂糖・パン・パスタをなるべく食べない。1日1食は抜くか、少量に抑える。ジョギングとジム通いをしている。野菜を多く摂り肉は少なく摂る。適正体重を維持する。などである。
結局、長寿の為に何をすればいいのか?
著書を読んだうえで、
私自身の為に自分が出来そうなことをまとめてみる。
・食べ過ぎず、全体での食事量を抑える。
・野菜を食べ、肉を減らす(肉が好きなので、優先順位は低い)
・体重の増加に気を付ける
NMNを摂取し続けるのは私の財力では厳しい。なので、この辺りが現実的に私が出来ること、になる。正直長寿どころか平均年齢まで生きることが難しい(肉体・金銭(社会)的に)と感じている。
くろやぎの、若返りに対する所感
人は適正な寿命によって死ぬべき、と主張する人がいるが、これに対し筆者は「なら病院にかかるな。あらゆる医療を受けるな」という旨の主張をしている。すでに現在の医療で元々の寿命を人は大きく伸ばしてきており、すでに適正・自然ではない。それを否定するなら現代の医療を受けずにあるがままの死を受け入れるべきだ、と。自然の寿命を受け入れるべき、と主張する人たちはそう主張しながらも病院に行き延命を「している」だろう? と。長寿を否定するなら山に入って裸族に戻れ、サバンナに行ってライオンに喰われることを受け入れろ、ということだ。この理は通っていると私は考える。理屈で考えるとその通りだ。私自身、その程度の倫理はどうでもいいし、健康であるならという条件付きだが、私は寿命は伸ばしたい(ただ今の社会は生きれば生きるほど労働しなければいけないという思想が強い。そこを考えないで良いならの話ではある)。
筆者は自覚していないようだが、筆者自身が、この世界で僅かな上層階級にいる人間である。医療や科学の進化・未来を語る筆者の目は輝いているが、それが実際には、既にAクラスのサービスを受けられているごく僅かの人がより先端のSクラスのサービスを受けられることになる、ということを認識していない(筆者は3人に1人はNMNの薬を飲んでいるほど長寿への関心が高まっていると書くが、この高額な薬をどこの世界の3人に1人が飲んでいるのだろうか?300万人に一人くらいじゃないか? 筆者の周りの富裕層界隈の話だろう)。筆者は1%の上流層の人間であり、一般人の価値観とは著しく乖離している。先進国のアメリカや日本ですら、BはおろかCクラスのサービスすら満足に与えられない人が大半を占めるのが社会の現実だ。世界では物凄い数の人が1日100円程度で暮らしている。長寿どころか、ただ生きていくだけに必死な人が大半なのが、現実だ。私たちの住む世界は、ほんのわずかな上層にしか恩恵をもたらさないテクノロジー&科学の進化には熱心だが、大多数の人の生活水準の維持や安全は割とどうでもいいのである。
現実的な観点から語ると、老化対策は研究課程で解答は出ていない。老化に対する正確な答えはこの本にはないのである。よって、現実的な利益を考えればこの本やNMNサプリメントを売り、それを売って得た金で【自分が】限りある人生を少しでも有意義に過ごす、という身も蓋もない話になる(学者でも専門家でもない人間が書いた本なら99.999%それだ。しかしこの本の著者は一応世界の第一人者であるという前提で買ってみた。私自身が長寿を手に入れるためではなく(そこまでは最初から期待してない)小説のネタとして))。
筆者の知り合いの富裕層は、次のように仲間の金持ちたちに向けて語っている。「人類の歴史を振り返ってみても、これほどまでに富が蓄積されていて、民衆が蜂起しなかった例は一度としてない。きわめて不平等な社会は、警察国家に繋がるかさもなくば暴動だ。それは特に我々にとって良くない」日本人はKDですが、他国民はいつ火が付くか解りませんもんね。あ、富が偏り過ぎてる自覚と危険意識はあったんですね()。でも私は大丈夫だと思う。大衆はその認識よりもずっと愚かで従順だから。
長寿やその先にある
不老不死に先鞭をつけたものは、
次世代の支配者になれる。
購入したった😊 pic.twitter.com/i29N8Z6FoL
— くろやぎ (@semirita1000) January 25, 2022
寿命を150歳くらいまで伸ばしたいですか?
— くろやぎ (@semirita1000) January 28, 2022
当記事を読んだ、専門家、および専門に勉強されている学生の方で、私が記述した内容が100%間違っている部分がありましたら、ぜひご指摘いただけたら幸いです。