高校3年生。
18歳になっていた私は、
自動車の免許を取るために、
自動車学校、俗にいう教習所に通い始めました。
少し前にやった居酒屋のアルバイトで自身の超低スペック具合を自覚していた私は……
果たして
自分に運転免許証を取得できるのだろうか、
という一抹の不安を抱えつつ教習所の門を叩きました(それでも安易に、免許くらいフツーになんとかなると思っていました(←全然何とかなりませんでした))。
今にして思えば、自分でもよくこのスペックで免許を取れたと思います。多分挫折して自動車学校を中退してしまう人の、ほんの僅かギリギリ上くらいの位置に、私はいたんだと思う。
そして私はここで、(皆様のご想像通り)担当になった教官にボロクソに怒られました。
技能教習中の1時間、怒られっぱなし、怒鳴られっぱなし、というのは当たり前で、
それだけではなく
末期には
おまえは社会に出てもやっていけない、発言までもらいました。
教官が厳しいのはどうなのか、という議論は取り敢えず置いておいてね(後でやります)。
とにかく、
否定されまくりました。
今回も、前回、前々回同様、
私は自分の不幸を語るわけではなく。
ただ、あったこと、
起きたこと、を語っていきます。
Contents
卒業に半年近く。学科&技能試験ともに落ちまくった
ええ。
もうカスでした。
同時期に入校した運転の上手い同級生なんて、2か月で卒業していったんですが(笑)私は何と、卒業までに半年もかかりました(ちなみにMT)。
もちろん、後から入校してきた人たちにも抜かれまくり^^;
一緒に教習所内コースでの技能教習を受けていた人が、私が坂道発進に苦戦している頃にはもう路上教習に出てて。私が路上に出ようとする頃には、卒業していなくなっている。
こんなことがいくらでもありました。
仮免の学科試験に6回以上は落ちた気がします。
技能試験は3回は落ちたんじゃないのかな。
卒業試験の技能(路上試験)は1回だけ落ちました(普通に走ればいい分、教習所内のコースより簡単だった。ただしバック駐車が致命的にできなかったので、それで落ちた)。
いやまあこれだけ落ちると
金がむちゃくちゃかかって大変でした^-^;
確か1回落ちるとその度に補講に出なきゃいけないので(もち補講は有料)
学科は普通に出来て技能はトコトンダメだった、とかではなく学科で6回とか落ちてる辺りがもう、なんか自分ダメダメですね^^;
ちなみに私の担当教官はS教官という、大変恐い教官だったのですが。
試験官は担当の教官とは別の人でした。
そのおかげで、私も必要以上に怯えることなく試験に臨むことができました(後に出てくる私の悪評も教官全員に広まっていたわけではなく、奇跡的に私に対して他の生徒と同じように接してくれる教官(私の噂を知らなかった教官)に、試験時は当たりました(運がイイネ!)。
もし、S教官が試験官だったら、
+で2回は落ちているでしょう。
もしかしたら……受からなくて、
退学しているかもしれない。
ていうか、自動車学校を退学なんて普通に考えたらあり得ないですよね。お金を出してくれている親からしても、自動車学校を退学とか、普通、あり得ないですから。あり得ないから、私としても、そんなあり得ないことをするわけにはいかなかった。
ものすごいプレッシャーの中、やってました。
爽やかなお兄さん、S教官との出会い
自動車学校に入校した日。
入金を済ませ、初めての教習を前に浮足立っていた私に、声をかけてきた爽やかなお兄さんがいました。
それが、S教官でした。
年の頃は20代半ば。
黒髪の短髪に黒ぶち眼鏡をかけていて、いかにも真面目で爽やかなお兄さん、といった風体でした。
よろしく!」
と言って差し出された手を、私はおっかなびっくりな感じで握り返しました。
なんだか、優しそうな人で良かった。
と、少しホッとしたのを覚えています。
ボロクソだった私の運転技術
とにかくですね、
最初から運転が無茶苦茶下手だったんですよね。
この頃もまだ、メモとか私まだ一切してなかったので(また教習中にメモを見る余裕はないので)。
教官に言われたことを思い出しつつ、
車両の確認、安全確認、乗車してシートベルトを付け、サイドブレーキ、後方確認、発車。
みたいにやっていくわけですけど。
これもなかなか覚えられなくて。
何度も何度も手順を間違えて。
そして、何より手こずったのが
ギアの切り替えでした。
1速、2速、3速、4速、5速
っていうやつですね。
私が取得した免許は
ミッション(MT)だったんですね。
オートマ(AT)限定じゃなく。
免許を取る、となったら当たり前のようにMTだったので、私もMTを取りました。今はどうか知りませんが、当時は女子も含め周りでAT限定で取得している人は1人もいませんでした。
で、このギアの切り替えが、
もの凄く苦手だった。
クラッチとギアが、悪魔の装置に見えた(笑)
そう、かつてのレジ機のように……(笑)
ギアを切り替えるときは、必ずクラッチを踏みますよね。でないとエンストするので。
私はこの、クラッチを半クラで踏みつつ、ギアを切り替えつつ、アクセルとブレーキ、そしてハンドルにも注意を払いつつ、みたいな同時にいくつものことを行うのが非常に苦手で。
とにかく、半クラがまず解らなくって。
半クラっていうのは、ギアの切り替え時にクラッチを半分くらい踏むことなんですけど。
これがもうなんかとにかくだめ。
なんなんだよ、
半クラ、ってその……
なんていうか中途半端なものは!笑
って感じに混乱してしまって^-^;
それに適切なギアに切り替えて走るのも苦手。
1速に入れたまま2速の速度で走ったり、4速に入れていい速度なのに3速のまま走ってたり。そしてカーブや停止位置の前では2速、1速とクラッチを切り替えなければいけないのに3速や4速のまま曲がったり、停止しようとしたりしてエンストしたり。
基本、
一度に2つ以上のことをしようとすると、
パニックになってしまって。
それでもまあ、
『周りの状況』+『アクセル・ブレーキ』くらいなら、イケる。
でも、MT車の場合、そこに『クラッチ・ギア』操作も加わってくるわけですよ。常に、周囲の安全、アクセルブレーキ同様にクラッチ・ギア操作にも注意を払ってなければならない。
これがとても難しくてね。
それでも、
多分、普通の人なら、
頭の中は
『周りの状況』
『アクセル・ブレーキ』
『クラッチ・ギア』
の3つを考えつつ運転していると思うんですよ。
ていうかそれ以外何を考えるんだ、って話で(笑)
私の場合ここに、
更にもう1つ。
『隣に座っている教官の感情』が入ってくるんです。
「怖い、恐い、怒られたらどうしよう、
怒られたらどうしよう」ってやつ。
で、こんなん当然いらいないじゃないですか。
上の3つに集中してそれをやり遂げることで
怒られないようになるわけですから。
論理的に考えれば、
運転中に
『隣に座っている教官の感情』
とか考慮する必要ないんですよ。
考える必要性なんて、まるでない。
でも私の場合、それが強制的に頭に入ってきて頭の中の大部分がそれでいっぱいになってしまう。んですよね。
(周囲の安全)+(アクセルブレーキ)+(クラッチ・ギア)+(教官の感情(笑))
また、教習所内のコースで
致命的に苦手な個所が2つあって。
1つめが坂道停車。
いつも車が下がってしまう。
もう1つが、バック駐車。
上手く入らない。
あれも最後(卒業試験)までできなかったです。
初めてS教官に怒られる
このよーに始めから
私の運転技術はクソボロだったんですが……
最初の1週間くらいは、
何1つ怒られませんでした。
それがある日。
私があまりにも運転が下手で。
いつものように何度も同じミスをしてしまって。
S教官がかなり不機嫌になってきて。
この時に初めて。
ものすごく乱暴な言葉をぶつけられたんですね。
「そこは~しろ、って言っただろが!」
みたいに。
で、
教習が終わってから、
S教官が私にこんなことを言ったんですよ。
「今日、ちょっと強く言ってしまったけど、
ああいうの嫌じゃない?」
と。
S教官の怒りに萎縮していた私は、
「あ、いえ、」と曖昧に答えました。
ホントはすごく嫌で、
すごく堪えたんですけど、
それを嫌、とはっきり言うこともできなくて、
こういう曖昧な返答をしてしまったんです。
この次の技能教習から。
S教官は最後の(つまり約半年後の)技能教習までずっと私を怒り続けるようになりました。
鬼の目覚めだった。
人を見て怒る人間
私は今まで数え切れないほど多くの人に怒られてきたんですが(多分、普通の方の10倍は軽く超えていると思う)、その中には、確実に2タイプの人間が存在していました。
それは、最初から怒ってくる人間と、
人間を見極めてから怒ってくる人間です。
前者は、とにかく出来ていない。悪い。気に障る。ということがあれば、とにかく怒ってきます。
後者は、そういうことがあっても、最初は怒りません。最初どころか、ある程度の期間、怒りません。じっと相手を見て、その相手が自分が怒ったり怒鳴ったりしても、抵抗してこない人間かどうかを見極めたうえで、怒ります。
つまり、相手が強ければ、同じように悪いこと、不都合なこと、をしていても一切怒りません。
弱い奴にだけ、怒るんです。
この両者は多くの物事を同じように
截然と切り分けられるものではなく、
前者寄りの人間と、後者寄りの人間がいます。
大抵誰しも、そのような『傾向』はありますし、無論私自身も若干そういった傾向があることは知っているので、敢えて気を付けているんですが……
世の中には気を付けるどころか、
もうあからさまな連中がいます。
強いものには下手に出て媚びを売り、
弱いものには尊大な態度で恫喝する。
と言う人間。
私も今まで、
相当数、こういう人間を見てきました。
以前、居酒屋のバイトで怒られまくった大将は、
恐らく前者寄りでしょう(だから良いというわけじゃないです)。
でも、このS教官は。
確実に後者の人間だった。
S教官は……
生徒によって全然対応が違っていた。
弱くて大人しそうで反抗しない生徒にだけ
強く怒る人間だった。
私の学校の友人や、
また教習所で仲良くなった人たち。
他にも高速道路教習やAED教習などはS教官が担当している生徒を3人~10人ほど集めて講義や実技が行われたわけで。それなりに『S教官の生徒』、とは触れ合う機会があったんです。
で、
私はそのうちの5人程度に、
S先生ってどうなの?
と訊いてみました。
その中には私ほどではなかったのですが、正直この人もあんまり上手くないなっていう人は何人かいて(話を聞いたり、技能教習で運転しているのを見たり、また高速道路で同乗したりで相手の運転の上手さはなんとなくは解る)。
でも他は誰も怒られてはいなかったんです。
そう。
怒られていたのは、私だけだった。
でもそれは、
なんとなく予測がついていました。
S教官は、私の目の前ででも
コロッと人(相手が生徒でも生徒によって)態度を変えるので。
不良っぽい生徒にはやたらと媚びるし(10歳くらい年下の相手に)。そりゃもう気持ち悪いくらい媚びるし。
高速道路の実習をしたグループに
1人不良っぽいやつがいたんですけど。
正直
見てて気持ち悪いくらいの媚びようだった。
弱々しい私の前では、王様なのに。
クズとクズ
確かに私はクズでした。
普通の人からすればなんてことはない
自動車の運転すらまともに覚えられない、
低能のクズでした。
なので
このまま免許を取らせたら危険である、という判断も頷けます。
だがそれとは全くの別問題で。
S教官が
私が弱いと判断した上で、
コイツならどんなにボロクソ言っても大丈夫、
と判断した上で、
私を否定し続けたことは、
私にも、解った。
私が何を言っても完全に無抵抗だと判断すると、
S教官は発生した怒りのすべてをそのまま
私にぶつけるようになりました。
しかし。
私の場合、これがホントにもう逆効果で。
半年かかったとはいえ最終的に免許証を取得できているところから見ても普通の人よりは明らかに遅いとはいえ、少しずつ運転技術を覚えて、マシになっていってるんですよね。
私が同期生などを見る限り、
学校に通いながら、早い人で2か月。
普通の人で3,4ヵ月で自動車学校を卒業していました。
これに対して私は6か月。
普通の倍はかかった。
でも倍はかかったけど、卒業できた。
なので、
仮にS教官があんまり怒らないような人だったら
5か月、もしくはそれ以下で卒業出来ていた可能性もあったと思うんですよ(もちろん、私が必死に頑張ることは大前提として)。
単純にスペックだけ見たら、
私は、『ギリギリ健常者』。
つまり、必死にやって、普通にやった普通の人よりやや劣っているくらい。
ギアチェンジができない、適切なギアで走れない、半クラができない、など色々あったんですが、それでも少しずつは覚えて改善していってました。
なのでここでS教官に怒られなければ(もっと賢い教え方をしてくれる教官に当たっていれば)。普通の人が卒業するよりやや遅れたくらいでは卒業できたと思うんです。
しかしここに、S教官によってもたらされた強いストレス下に置かれると思考停止状態に陥る、というマイナス要素が更に加わると、一気に
完全なるくそかす性能になってしまう。
実際にS教官が鬼モードに突入したことで……
私の成長は、
鈍行から超鈍行になってしまいました。
常に怒られる恐怖に支配されているから
通常ですら低い運転能力が更に低下する。
で、
また怒られる。
更なる怒られる恐怖に駆られて
更に運転能力が低下する。
っていう負のサイクルに陥ったわけです。
相手も相手で怒っても怒っても
怒るほど私がどんどんできなくなっていくから
イライラ。
私も怒られれば怒られるほど
怒られることばかり気になってしまって
ビクビク。
これぞ、悪循環。
でした。
恐怖の路上教習
そんな感じにクソボロに怒られつつも、
長い時間をかけ、なんとか仮免試験を突破し、
私は路上教習に入りました。
もうこの頃のS教官は完全に鬼。
S教官から見た私は、確実にクズ。
っていう感じで、狭い車内にはいつも
最悪の空気が漂っていました。
しかも、路上教習となると、1時間走行するコースが何パターンかあるんですけど。それを基本頭に入れとかないといけないんですよね。
そして私のお花畑な頭にそんなものが入るわけもなく。
更にこの頃には何かミスをしたら即S教官ブチ切れしてたので(無論コースミスも)。
毎日ブチギレの嵐でした^^;
「ほんと、ため息が出るよ。
おまえ、コレ教えるの何回目?」
とか言われて。
私の頭の中は完全にS教官への恐怖に支配されていました。もう運転しているというよりも、ただひたすらS教官を怒らせないための行動を取っているって感じでした。
S教官を怒らせないように、安全に、と速度を落として走っていると(速い速度だと急な展開に対応できないため)
「何カメみてぇにトロトロ走ってんだよ!」
と言われ……。
それで速度を上げると
「飛ばし過ぎだろうがボケ!
誰がそんな風に走れと教えたァ!?」
と言われ……。
また私は、緊張からか恐怖からか、
前を走っているの車の行動に倣ってしまうことが多くなっていたんですね。
例えば前の車が右に曲がったら続けて右に曲がってしまう(コースは左)。
そしたら当然、
S教官にガッとブレーキ踏まれて、
「おまえ!
前の車が右行ったからとって、
自分も右行こうとするな!
おまえには主体性がないのか!」
(もう10年以上の前のことなんですが、この、ため息が出る、と、コレ何回教えた、と亀のように走るな、と誰がそんな風に教えた、とお前には主体性がないのか、は結構何度も言われてたんで、今でもまだフレーズとして頭の中に残ってるんですよね^^;)
私が糞中の糞であるいう噂が学校中に広まり、他の教官にも怒られる
S教官は
同僚や上司である教官にも私の話をしていました。
というわけで、
今年度最悪の糞生徒レベルで
私の悪評が教官のあいだに広まっており、
みんな最初から私が糞だということを知っていて
稀にS教官以外が技能の担当になった時も
ハナからみんなキレてて(笑)
大抵どの教官が相手でも
地獄の1時間を過ごすという状態になっていました。
S教官と特に仲の良かった
B教官と当たった時はもう悲惨なものでした。
B教官も一見、
朗らかで優しいお兄さんに見えました。
しかし。
教習の序盤に、
私が踏切前でのエンストを起こしたことで、
いきなり鬼に豹変。
「おまえこれ!
S先生に散々教えられたとこだろう!
S先生の顔に泥を塗るような真似
してんじゃねぇぞ!」
といきなり怒鳴られ、私は硬直しました。
この、S先生の顔に泥を塗るな、
という独特のフレーズ。
私、今でも覚えています。
もちろん、
私は豹変したB教官に怯え切っていたので、
ただただ謝り続けました。
それから初めて言葉を交わしてまだ5分と経っていないのに既に鬼モード全開なB教官と地獄のような1時間を過ごしました。
おまえは社会に出てもやっていけないと言われる
もう何の書類だったかまでは覚えてないんですけど。
私が教習所に提出すべき書類の提出を忘れたことがあったんですよ。
それで。
ロビーの受付の辺りで
いきなり出くわしたS教官に
「コイツ、コイツコイツ!
くろやぎ!(私の名字呼び捨て)コイツだよ、コイツ!」
と言われ、
呼びつけられ
公衆の面前で怒鳴られまくりました。
その後、
そのままS教官の技能教習の時間となったわけですが。
この後でされた説教を私は今も覚えている。
いや、これ書くの正直つらい。
でも書きます。
車に乗り込んで、
いつものように私の運転に怒りながら、
少しばかりの時間が経った後、
溜息を吐き出すように、
S教官は、こう言いました。
「はっきり言って、おまえは
俺が今まで見てきた生徒の中でも、最低だ。
どうせおまえは今まで散々甘やかされて
育ってきたんだろう。
だから自分で何もできないし、
それを改善しようともしない。
このままじゃおまえは
社会に出て確実に困ることになる。
というより今のままじゃ
どう考えても社会に出てやっていけない。」
これの何がツライのかというと。
以前のいじめの時ように
大抵誰が見ても明らかにあっちが悪い
っていうことじゃなく
恐らくこの社会の大半が
このS教官の意見を肯定するんですよね。
つまり私はS教官から見てもクズだし。
社会から見ても、そのままクズなんです。
このS教官の意見が『正しく』あってしまう
社会というのは。
私から見たら、
ほぼ地獄そのもの。
で、上のS教官の意見は
私から見てもほぼ正解のようなものなんです。
うん、その通りだよ。
って思う。
ただ、1か所、重要な点が、
私は間違っていると、主張する(世間の常識からすれば、その私の主張(認識)が間違いなことは、解ってます)。
で、
それがどこかというと、
ここです。
これ。
S教官から見たら、
『出来ない部分を出来るように
改善する努力をしないからできない』
なんです。
でも私からしたら
『出来ない部分を出来るように
改善する努力をしているけどできない』
なんです。
ここに互いの認識として埋まらない溝があって(マリアナレベルのね)。
これが私を(まあS教官も)苦しめているわけなんですよ。
S教官からすれば、
私の基本スペックが劣っていることも、
また私が強いストレス下に置かれると混乱&思考停止状態に陥ることも、
見えない(存在していない)ことなので、
普通にしてたら普通にできることができない、
のは、努力が足りない(努力しようとしていない)=その努力をしないのは甘えているから。
なんですよね。
それもそのはず。
常識的に考えたら、
これ以外の答えが出てこないと思うんですよ。
果たしてこのブログを読んでくれている、
何割の方が
私と同じ側の人間なのかは解らないですけど。
そういった方々はものすごくしんどい人生を送ってきたんだろうな、とは思う。(注1)
私は、
『これ』で33年生きてきて。
ものすごくしんどかった。
(注1)そうでない方がしんどくないとか、そうでない方よりしんどいとか、そういうことは言ってないです。
我々が抱えている不幸の
何が一番不幸かというと。
不幸が不幸認定されないこと、
なんです。
甘え。努力不足。自己責任。自業自得。
そういったもので片づけられる。
よくテレビとかで何らかの一般的に認知された障害を負った方のドキュメンタリーが流れてるじゃないですか。
彼らが仮に不幸だとして。
その不幸は。
周囲に理解される不幸なんです。
ああこの人は不幸な人だな。
もしくは、不幸でもがんばっているな。
って。
周りが思ってくれる。
対して我々の不幸は
不幸であることすら許されない不幸なんです。
この特性は、
一般的に認知された障害者、にはない。
一般人より高いハードルを
乗り越えようとして頑張って。
尚且つその頑張りが報われて
やっと、普通。
S教官に言わせれば私は、
今までの生徒の中でも最低。
社会に出ても確実にやっていけない。
ような人間であるにも関わらず、
その不幸が、
それだけの不幸が、
不幸として認められないんです。
だから、
我々のような人間は。
自分の抱えている苦しみを
解決してくれる、解決する、という以前に
解ってもらえたら。
苦しみとして、
そこにそれが在ることを解ってもらえたら。
それだけで
すごく心に響くんじゃないか、って。
そう思います。
だって、基本は死ぬまで理解されないから。
もう、そういうものだと思うしかない。
私はそう思って(割り切って)生きていますが(多分、そういう風に割り切って生きることしかできない)、
私と同じ苦しみを抱えるあなたはどうですか?
明らかに障害者というわけでもなく。
他人に故意に危害を加えるとかでもなく。
普通にクズな性能な人間っていますよね。
いわゆる、
ただの無能。
と言われる人たち。
『彼ら』を救済する措置は
この社会には何もない。
だから救済は、
自分でするしかない。
これは、
努力しろ、乗り越えろ、ってことじゃない。
努力はもうしてるはず。
乗り越えようともしているはず。
(してないのなら、してください)
その上でどうしようもないのだから。
だから
私の提示する救済とは
もう
そういう自分を受け入れて
許す。
こと。
社会から見ればこれは
『非常識』という名前をつけられる行為です。
でも死ぬよりいいでしょ?
教習所の教官が恐いのは正しい?
教習所の教官が生徒に厳しく接するのは、
理に適っている部分もあると思います。
それだけ車を運転する、というのは危険を伴う行為なので、そのため指導が厳しくなる、という理屈ですね。
一つ間違えば、人の命を奪ったり、後遺症を残してしまうわけです。
なので、
怒鳴られたり怒られたりするのも、
安全のためには必要だ、ということ。
それも一つの『正解』だと思う。
しかしですね。
ここで思考を終わらせずに、
もう少し「頭」を使って考えてみると。
恐い=厳しい
のか?
という疑問が私は出てきました。
私が当たったS教官のように、
とにかく頭ごなしに怒鳴りつけるのも、厳しさ、とされてしまうんですが。
これを厳しいと定義して肯定してしまうと。
教官が上手な指導をすれば、
車を運転することが出来た人。
を、落としてしまうことにもなるんですよね。
つまり。
この、オレンジにいる人たちに
免許を取らせるかどうかっていう問題。
スペックだけで言えば
必死に頑張れば、人よりやや遅いラインで自動車学校を卒業できる人たち。
その人たちが
免許をとれるかどうか、っていうのは
結構教官次第(教える側次第)だったりする。
えっ? 人のせいにするな、って?
そんな方は、とりまコレを。
ええ、もちろんね。
黄色だけに免許を取らせるのが
安全なのは言うまでもないよ。
でもさ、
オレンジの人は、大抵さ。
障害者じゃないんだ。
社会では
健常者扱いされる人生を送る人たちなんだ。
社会の保障とか一切ないんだ。
だから、
オレンジの彼らはこの先車の免許がないと
人生困ることが多いと思うんだ。
となると、
彼らの人生を考えると単純に、
『教官の怒声にすら耐えられない(それが運転に響いてしまう)奴は免許取るなよ』
とは、私は言えないですね。
でも世間はそうじゃないです。
もうオレンジにいる人間なんて
『自己責任』で一蹴なんですよ。
ていうか、
オレンジは存在しない、んです。
だって、『健常者』と『障害者』しか
世間の区別は存在してないじゃないですか。
でも現実に
オレンジは存在する、ので。
存在しているのに存在していないという
『不可視』が生まれてしまい、またその
『不可視』は文字通り見えないので
存在自体に気付かない。
世の中には不可解な事件や事故が
毎年たくさん起きてますよね。
そしてたくさんの人が「どうして?」と呟く事件や事故で死んだり深く傷ついたりしている。
その事件や事故の原因のいくつかが、
この不可視から生まれているのではないでしょうか。
それは、
見ないようにした、存在しないことにした、
普通の人たちからそう断定されてしまった、
『者たち』の断末魔。
なのかもしれない。
ええ、
でもこれはね。
『願望』ですよ。
ただの、私の、願望。
私が上で描いたような
『教官がただ怒声を浴びせるのではなく、賢い指導(厳しさも含めた)をすることで
より多くの人に免許を取得させることができる』
というのはね。
社会的には受け入れられないです。
その怒る教官とか。
その怒る教官を特に問題視しない大多数の普通、そして普通以上の人が。
それをするメリットがないですから。
仮に自分が
『普通の人』の立場だったらさ。
ないでしょ、メリット。
我々のような存在を認知して慮ることに。
メリットないでしょ。
私にとっては鬼だったS教官も、
ほとんどの人にとっては
普通の教官なのですから。
だから、願望。
ただの、願望。
低スペック人間でも運転免許証を取る方法
この記事を見ている方の中には、
既に一度運転免許取得にチャレンジして断念した人、または自分には運転免許は無理だと思っている人(それでも取得願望のある人)、もしくは今後初めて運転免許取得にチャレンジしたいが、自分が低スペックな自覚があるため不安な人、
がいると思うので。
そういった方に同じクソスペである私から
運転免許取得のためにアドバイスをします。
まずですね。
本当に免許を取得する必要があるのかを考える。
やっぱり
車っていうのは
人を殺せる(確率の高い)乗り物なので。
自分が車を運転するのは絶対危ない、という自覚があるなら、免許を取得しないというのもひとつの正解だと思います。
人を轢いたらね。
終わりですよ。
ちなみに、私は免許取得から現在まで
人身事故0回です。
うん。。。よく0回でこれたなと思う^^;
なので、それでも免許を取って、車を運転したい人向けにアドバイスをします。
したい、というか、
しなきゃ困る、というか。
そういう人ですね。
はい。
ではアドバイスいきます。
AT限定で取る
これが、最も有効的な手段です。
自分は無理だ、と思っている方や
一度MT車で挑戦して挫折した方でも
AT限定なら難易度はガクンと下がります。
ゲームで言ったら、ハードからべリーイージーくらいな勢いで下がる。
(もしAT限定ですら致命的に運転ができないレベルなら私からも免許は止めていおいた方がいいと思う。うん。取らない方がいいと思う)
MT車なんて運送会社にでも勤めない限りは、
教習所でしか乗ることないから。
AT限定でも困ることはそうそうないです。
そして
AT車の運転は、この私ですら簡単だった。
ブレーキとアクセルしかないから^-^;
あの忌まわしき(笑)
クラッチとギアがないから。
教習所が最大の難関であることを知る
教習所をクリアしさえすれば
それ以降、そんなに運転で苦戦はしないんだ。
ペーパーなら危ないけど、毎日少しずつ運転しているうちに確実に慣れていきますから。
運転に於いては、
人生の中で
教習所がダントツで難易度の高い関門なんです。
教習所では乗車前の安全確認だったり、右折時の巻き込み注意だったり色々やること多くてやらないと全部減点になるからやらざるを得ないんだけど、卒業してからもあれ全部やってる人多分いないですから。
そこ(自動車学校)さえクリアすれば、その後の運転は仮にも自動車学校を卒業した腕があれば、大抵はなんとかなる。
坂道が苦手なら、坂になるような場所にはいかない(つまり、自分が運転できる道路だけを決めて、そこのみ行き来する)。AT車なら坂道でもアクセルさえ踏めば下がることなんてそうありません。MT車だとこの時に、クラッチとギアの操作が必須になるから危険なんですけどね。
バック駐車や縦列駐車は閑散とした公園の駐車場などで練習しまくる。
それでもできないのならそういう状況を造らない。バック駐車・縦列駐車が必要な駐車場に行かない。
会社と自宅を往復するのみに車を使用する、とか。それならその間の運転さえこなせればいいわけですしね。
初心者マークをずっと剥がさない
初心者マークは、
運転している方なら解ると思うんですが
かなりの力があります。
初心者マークをつけている人を見ただけで、
少しは警戒します。
ましてや対抗で停車している時などに、
その初心者マークをしている人物の顔が見え、
その人物が如何にも運転技術がなさそうだったら……(笑)
更に相手方は気を付けてくれるでしょう。
恐い教官に当たってしまったら?
在学中に、
私と同じように、
恐い教官に当たってしまった場合ですね。
ええ、ここはもう頑張るしかない^^;
会社の嫌な同僚や上司は、何十年の付き合い、下手したら一生に近い付き合いになってマジ地獄なんですが、嫌な教官は、せいぜい免許を取るまでの数カ月だけ。
卒業さえすればもうこのクソの顔を一生見なくて済む。そう割り切って頑張るしかないです。
根性論や精神論みたいで好きじゃないんですが、他に有効な方法が、ない。
そもそもその方法が適用できるなら(例えば「気にするな」とか)、最初からそんなに困らない。と思う。
うちはもちろんなかったんですが、教官の指名制度があるなら、指名制のある教習所を選んだ方が良いですよね。恐い教官に当たったら、他の教官を指名して担当を変えてもらう。
ただ、自分がどうしても色々できない人間だという自覚があると、指名とかしづらい気持ちもあるんじゃないかとは思うんです^^;教官同士も基本仲良いですし、私のケースみたく「あいつはカス!」みたいな噂も広まりやすいでしょう。また教官を変えても変えても怒られたら……そうなったときのショック、すごいですよね。
では、私の話にもどります。
本当の地獄はこれから
はい。
これまでも
色々苦しんでいる感はあるんですけど。
実際、
死を考えたことはなかったんですよね。
私がリアルに死を考えたのは、
就職してから……
働き始めてから、でした。
多分次の過去記事から
就職して仕事の話になっていくと思うんですけど……
本当の地獄はここから。
うん、でも今考えてみたらこのスペックとこの性格で社会に出たら死を考えるくらい追い込まれるのが普通だろうな、と、つくづくそう思う^-^;
そんな私が働き始めてからの様子がこちら↓↓↓↓
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