新世界秩序にNO!と言おうを読んでの感想【後編】

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ニューワールドオーダー
新世界秩序にNO!と言おう
金融王たちの最終目標

という書籍を新品(3000円)で購入しました。
今回が後編です。

勝者は自分に不都合なルールを失くしていき(グローバリズム)、最後は自分に都合のいいルールを作る(社会主義)。






国際連合の正体


国際連合は第二次世界大戦戦勝国(米、中、ロ、英、仏)によって作られた、この5か国が絶対的権限を有する(常任理事国)世界規模の団体です。

国際連合は機能しているが、平和維持機構としては機能していない。

目的の世界政府新世界秩序)への道を、支配層はいくつか用意しています。それぞれが相乗効果をもたらし、目標達成が早まる可能性も高いでしょう。このルートのうち、もっとも有力とされているものが国連です。表向きの理由は世界平和を追求し、戦争・紛争、病気、飢餓、貧困、環境問題などを世界からなくすこと、です。しかし、事実(真の目的)はそれと異なります。
国連を操るのは主に国際金融資本家たちであり、彼らの目的を元英国銀行頭取が次のように述べています。

世界の金融覇権主義は、一つの超国家的な支配機構として、何処へ行っても誰に対しても最高の地位に君臨できるようにするために彼らは努力している

引用:新世界秩序にNO!と言おう 160ページ

とあります。デイヴィッドロックフェラーがまさに、この何処へ行っても誰に対しても最高の地位に君臨できる、に極めて近いことを達成していたのではないでしょうか。デイヴィッドは先進国は勿論、新興国、さらには中東、そして中国ロシアといった共産圏のトップとも対等か或いはそれ以上の立場で会談できています。


1913年、連銀制度設立によりアメリカの銀行制度を支配した銀行業者は、JPモルガンクーンローブ商会です。

銀行制度を握ることで、国の経済的な側面を牛耳ったことになります。まず、金融を抑え、次に政治メディアを抑えることで国家の実質的な支配が可能となります。

~~第二次世界大戦への道~~

第一次世界大戦の敗戦国ドイツは休戦協定であるヴェルサイユ条約で戦勝国側から約GDP20年分の賠償金と数多の規制を押し付けられました。これによりドイツ国民は長年苦しめられ、その苦しみを総攬したヒトラーに導かれて、これらの不利を打開すべく戦争(第二次世界大戦)へと歩んでいきます。
こうした条約などはすべて暴力前提で作られているため、より強い暴力を以てすれば無条件で破棄できるわけです。「納得できるレベルでの妥協」も双方の暴力が一定以上ないと成立しません。必ずと言っていいほど、力の強い側が専横的になります。

例えば現状で米国や中国が日本と完全に対等な条約を結ぶか、というと結ばないでしょう。明らかに弱い相手にそんなことをする必要ないから。



第二次世界大戦を予期していた支配層(国際金融資本)はCFRを設立し、国際連盟のときは加入しなかったアメリカを国際連合に加入させるよう働きかけました。米ソ共通の敵だったヒトラーを打ち負かしたことで、米ソ中英仏がリーダー(常任理事国)となった国際連合は、平和に維持すると思われました。

国連は第二次世界大戦中にCFR先導のもと、計画され設立されました。彼らは国際主義国際共産主義)の旗を掲げ、世界統一の下地となる思想(名目は世界平和)を世界に植え付けようと試みたのです。



国連憲章の起草者たちは、CFRのメンバーでした(著書には実名が書かれています)。メンバーはヤルタ会談ダンバートン・オークス会議サンフランシスコ講和会議、といった世界の方向性に強い影響を与えた重要な会議にも重要人物として出席しています。

巷の陰謀論では、支配層は陰から世界を操っている、という風に言われますが、実際は半分以上堂々と表から世界の方向性を決定づけています。


要するに、著書によるとCFR国際連合は、二度の大戦を経験し、もう争いは嫌だ、世界平和を目指そう!という気持ちで作られた、というようなものではなく、それらを利用して世界支配(世界政府)を目指す考えを下地として作られたものである、ということです。国連設立には、米ソ中英仏、とくに米ソの重要人物が強く関わっています。国連憲章は、国際共産主義者の戦功の産物といえます。

しかし現在(2024)米ソ(現ロ)は対立しています。私の適当な想像ですが、この時は互いに強大な国家同士、とりま一緒に世界政府樹立して良い思いしよ?( இωஇ )みたいな感じだったんでしょうが、その後の経済成長で圧倒的な差が付き、米側が「あれ、もうソとか明らかに経済レベル格下じゃん?対等に扱わなくていいじゃん?わら」ってなったのかもしれません。



多国籍企業(その裏にいる支配層)が世界を支配(最終的な形は自分たちが管理者となる社会主義を目指す)。
著書では中ロはすでに支配層側に統一されていて、それと無関係であるのは北朝鮮やキューバなど僅かな国々だけである、と記されています。

( இωஇ )「???」

しかしそれならもう世界征服してるも同然なので(もう世界に敵がいない状態なので)、さすがにそうではないんじゃないでしょうか? 現在の米中や米ロの対立が茶番であるようには私には見えません。そこ(世界の圧倒的強者である米国と中国)が一枚岩なら、茶番する意味自体がそもそもないワケで。とっとと世界政府樹立して終わらせる(世界征服する)はずでは。

また、国連を操る支配者は、アメリカ(軍)によっての世界統一は目指していません。アメリカ軍も縮小する方向であり、強くするのは国連軍(多国籍軍)、です。世界各国の、国が持つそれぞれの軍備は縮小し、国連軍の力を強め、その国連軍の手綱を握る自分たちが世界支配する目論見です。


要するに軍縮は平和のためではなく(平和というワードは建前で使われ、軍縮に反対すれば非人道的と非難される)、自分たちの軍隊を相対的に最大化するためです。(この考え方は理屈が通っているかと→核廃絶(思想)もこれで納得できますよね。核兵器は(世界に)ない方が世界征服しやすいでしょう、圧倒的に(モチロンそういったエグイ思想なのは中枢の者たちだけで、枝葉の人々はガチの平和主義者で、心から平和を願っています))
地上最強になる方法は2つあり、1つが自分が強くなり、自分以外が持つ力を凌駕する。もう1つが、自分以外の力を弱体化させ、相対的最強となる。です。なお、著書のこの主張に関して私は、筋(理屈)は通っているものの、事実かどうかは判断できませんでした。


世界征服をするのに、とてつもない軍事力は実は必要ありません。【相対的に】最強、であればいいのです(これで、世界的な軍縮啓蒙に論理的な納得がいきます)。自分たち以外の勢力を丸腰の状態にしていけば、極々僅かな武力で世界を制圧できるからです(100人いても全員が丸腰なら、たった2人のマシンガン、なんならハンドガンで武装している人間に支配されます)。

国連の平和維持軍をいかなる国にも引けをとらない十分な兵力と武器を揃えるまで強化する、と書かれています。これは一見、平和を乱す国に制裁する力を持つため、と見えますが、同時にその力で世界を支配することもまた可能になってしまうのです。事実、支配層配下の世界平和軍という存在の兵力が、各国が持つ兵力よりも圧倒的に高い状態になれば、もう世界は統一されてしまいます。

自分たちだけが(相対的に最強の)武力を持つ状態が理想。この理想のための方便が、世界(平和のため)の軍縮、です(理屈は通っているように見えます。いや、私も倫理観や道徳心で戦争を失くしたいがためにやってると、そう願いたいですけどね…( இωஇ ))。

こんな面倒なことをせずに、世界最強の米軍で制圧すれば?って?少なくとも中国が台頭するまでは米国が世界で圧倒的だったのに。……それは私も考えましたが、そこで出てくるのが核兵器の存在なのかも。核はいわゆるチートなので、軍事力が低い相手でも核兵器さえ所有していれば脅威になる。なのでまずここで軍縮を世界に向けて行う。軍縮と言いつつ、目的は(本音は)核兵器の廃絶。核兵器を世界から廃絶し、核以外の武力軍事力勝負になれば、単純に武力が大きい方が勝てる、と(第二次大戦前の核が無かった時代に戻る)。こういうことじゃないでしょうか?


今の国際紛争も、核という切り札を撃たせないよう注意しつつ、市場原理などで地盤を固め徐々に相手国を支配していく、といった動きをアメリカはしているのかもしれません。
(一応、今述べてきた私の考え方で、理屈は通っていると思います(著書はここまで言ってません。私の感想です))
そういった意味で、日本は極めてアメリカからして都合のいい国ですよね。

最近のロシアとウクライナ(背後にアメリカ)の戦争に、「どっちにつくのか?」と言われ、日本はアメリカ側に付いていますが、「我が国はどっちにもつかない」と表明している国もあります。しかしその表明には当然一定以上の武力(供給能力)が必要なのです。力なき正義は無力、とダイの大冒険のアバンが言っていましたが、その通りで、力無き意見は無力、無意味です(他国から一目置かれるほどの武力を保持していない国家の意見など(相手側に都合が悪ければ)黙殺して終わりです。winwinは強者と弱者の間には存在しません)。



CFR立案者(ここで紹介されている人物は、NATO米大使、国務省長官、などを務めた要人)は新世界秩序に向け、具体的な9つの案を述べました。(まえにもこんなんあったけど)

1.世界食物銀行の創設
2.すべての自然資源とその供給の国際的な管理体制の確立
3.国際化された第一産物・原料市場
4.海洋と深海底床の資源の世界的な管理体制の確立
5.人間の手による気候調整の国際的管理体制の確立
6.貿易と投資に関する法律の改正
7.世界統一通貨の設定
8.世界警察の創設-脅威を排除して平和の維持貢献と破壊後の平和の回復
9.アメリカ会社の6つの部門において新世界秩序の利益を教えるための、特別なプログラムの設置-6部門の名前は、企業、労働組合、非営利企業、報道機関、教育界と最後は政府官庁です。

引用:新世界秩序にNO!と言おう 175ページ

私から見ても、これは地球規模での社会主義に見えます。世界各地で起きている紛争などを簡単に解決する方法は、(相対的な)圧倒的武力で紛争が起きないよう統治することです。国際金融資本が覇者になった世界では、戦争も紛争も起きません。国際金融資本のみが(世界政府軍として)武力を有し、他は武力を持っていないから、蜂起できないのです(しても管理社会なのですぐ発見され、そして(レジスタンス側には(軍縮思想により)武力がないため)簡単に弾圧(鎮圧)されます)。
それは、平和な社会「かも」しれません。これの「統治者・管理者(支配層)」が恒常的に善なら。しかし、そうはならないでしょう。実態は性質的に絶対王政と変わらないでしょう。統治者の気分次第でわいら地球人の人生が決まる(今もある程度そうだけど、今とは比較にならないくらい私たちの自由がなく、管理者の権限(自由)が強い)。
私はほぼディストピアになると思います。

上記1~9の立案者は、今回が新世界秩序設立の三度目の試み、と書き足しています。過去二度世界征服を試みたが失敗した、ということです。一度目が国際連盟。二度目がここまでにあった国際連合。どちらも世界支配には至りませんでした。

新世界秩序への道のりは大きく分けて3つあり、最終的に世界征服が達成されればどの方法でも良いし、それぞれの要素が攪拌されていてもいい。加えてこれらは同時進行が可能である。

1つめが国連の権力を強め、最終的には世界政府にすること。

2つめは、地球をいくつかの地域に分け、その地域をそれぞれ占領し(代表的なものがEUである)、その占領した者たち(支配層の息のかかった者たち)で最終的には1つになって世界征服をしようというやり方です。例えばEUを作ったことで、EUを支配すれば、EU参加国をまとめて支配できるようになります(事実、EU加盟国はユーロという共通通貨に縛られた状態であり、欧州という世界はもう統一されかかっています)。EU以外にも地域の国々を統合する動きはあります。

3つめは経済サミットに注力すること。先進国首脳が集まって、世界をより良い方向に持っていく会議だ(このより良い方向とは【彼らにとって】である)。


狙う支配層と狙われる中間層


著書によると
この世界では3つの組織が力を持っており、1番力があるのは国際金融資本家(資本家)です。

2番目が社会主義者たち。大学教授、経済学者などがこれの筆頭であり、彼らは非常に高い知性を持っていて(それなりの地位と名誉、お金はあるものの)市場原理主義者(銭ゲバ)が自分たちよりも遥かに高い報酬を受けていることを嫌い、妬み、自由主義を否定(現行社会の仕組みを否定)します(著書によるとこれらの思想は最終的には金融資本家に与する形になってしまうということです)。

3番目が(ソ連式の)共産主義者です。国際金融資本家たちは、共産圏を利用するつもりで富を与えてきました(誕生させ、育成してきた)が、その思惑通りに事が進んでないケースがあります。それが過去のソ連の台頭や、現在の中国ではないでしょうか。彼らは日本のような素直な飼い犬にはならなかったわけです。力を持ちすぎた中国(共産党)は金融資本家すらも持て余している存在ではないかと思います(このように考えると、上に書いた、米とソ・中が繋がっている論も肯定できる)。


著書にも、かつてのソ連のように金融資本家の援助を受けて勃興(共産国内での覇権を握ることを主に指す)、成長してきた存在がやがて肥大化しすぎ、党の首脳部は金融資本家への恩など忘れて自ら世界支配の野望を抱き始め、金融資本家の手に負えなくなるケース(ソ連・中国)もあると書いています(恩を売る、というのは相手側にある程度人間性がある場合、そして余裕がある場合に限ります。だって、実体がないから。気持ち次第でどうにでもなるから。恩を売る、なんて狡猾な金融資本家にしては随分甘いやり方ですよね~~。多分ですが、優しさとかではなく単に相手をナメていたんでしょう)。

※また、肩を持つわけではないですが、経済学者に関しての著書の掘り下げが甘いように見えます。市場原理の成功者に対しての嫉妬の感情はほぼ確実にあるでしょうが(奇しくもデイヴィッドロックフェラーも自伝にて、ケインズ派経済学者に著書と同じような見解を述べている)、嫉妬という気持ち(感情論)だけで片づけて終わらせる問題ではないと考えます。「金持ちへの文句はすべて負け犬の嫉妬」、はネット上などでもよく見られる意見ですが、ただの感情論であり、論理的でないと考えます。

市場原理での成功者(例えばグローバル企業、銀行、巨大ファンドなど)の稼ぎの大部分は、巨大マネーを使った買収や、巨大マネーが巨大マネーを生み出す仕組み(投機(世間では投資という名前でも呼ばれるもの)など)によるもので、社会貢献に比例……どころの話ですらなく、ここには「供給」すらなく、ただただ、ただただ「数字」しかありません(社会への貢献度とは無関係です)。数字(お金)はどこまでいっても数字(お金)でしかなく、その先に人や人が作った物が動いて初めて価値が生まれます。

市場原理の世界では、莫大な数字が数字の力で数字を増やし続けているのです。これは経済学者個人ではなく世界の多くの人にとって好ましくない状態であり、「おかしいよね」、「こういうのはダメだよね」、と受け止める部分であり、経世済民に反することです(こうした存在は、マネーゲーマーとしては優秀ですが、マネーゲーマーとして優秀なことは当人以外からすると価値があるとは言えず、むしろ害悪にすらなるでしょう)。よってこの莫大な数字が莫大な数字を産む社会(仕組み)を批判するのは、経済学者の立場から当然のことではないかと私は考えます。

これを「嫉妬乙w」の感情論だけで片付けるのは好ましくないし、もしそれを勝ち組(金持ち)以外の人間が(例えば虎の威を借りる狐的なマウント行為で)行っているのであれば愚の骨頂です。



さて、
この3つの標的(狙い)は、国家の中間層です(もっともボリュームの大きな層)。中間層の支配が社会の支配に結び付くと考えられています。上流層はそもそも人数が少ないですし、下層は社会(中間層)に影響される傾向が強いです(社会不適合者になるので、社会圧力(数の暴力)に押され力(発言力など)が弱い)。なので、中間層さえ支配すれば、事実上その社会を支配したことになります

この中間層は(ここでは米国の)、共産圏の脅威に無頓着で(特に米国民からしたら太平洋の向こう側にある国)、銀行家などの国際金融資本家の存在も薄々感じてはいるものの、彼らが具体的に何をしていて、それが自分たちの生活へそう影響するのかは理解していません。

中間層は自分の仕事と家庭のこと、そして余暇は趣味。これらで人生のキャパシティをすべて費やします。「金融資本家が」などと言う人には白い目を向け(それどころか政治に関して語るだけで距離を置かれ)、それが自分の生活に影響を及ぼしてくる段階まで来ると、まるで摂理であるかのように受け入れ、耐え忍びながら受け入れます(日本人は米国民よりも、更にこの傾向が顕著であろう)。


3つの存在は、どれもが中間層に「自分たちはあなたたちの味方だ」と振舞います。これはつまり支配層は、中間層が団結すれば、自分たちよりも圧倒的に強いことを知っているのです(団結しないだろうけど)。この主張は非常に的を射ていると感じます。大衆庶民となって団結すれば、極わずかの支配層など正直、敵ではないのです。これは、日本だって同じことが言えます。

日本の日本人の支配層は、経団連、与党政治家、官僚といった面々が主だったところでしょうが、日本国民(の中層~下層)が団結さえすれば、これらはハッキリ言って敵ではありません。

しかし、しかし、
大衆は団結しない
のです。( இωஇ )


支配層にとっては、文明の進化や世界の人々の幸福度向上などは、心底どうでもよく、関心があるのはただひとつ、自分たちの権力拡大と永続です。
こうした支配層の我欲は、文明の発展を大きく阻害している、と考えます。

家族など共同体の解体


家族よりも金が大事、
という人間の方が操り、支配しやすい。

新世界秩序は精神の帰属を自分たちに集中させるため、共同体を敵視します。最も手ごわいものは国家(自国)、最も(私たちにとって)身近なものは、家族です。家族は人々の最も身近なよりどころであり、安定した秩序と主体性の基礎となります。人々は何より家族の為に動きます。これが支配層からすると、好ましくないのです。人々には家族のためではなく他のもの(新世界秩序が得をするもの)のために動いて欲しいのです。例えば何か? すぐ考えられるのは「お金」ではないでしょうか。家族<金、となり、金で家族の絆を引き裂くことが可能になれば、人々をずっと支配しやすくなります。家族よりも金を重視し始めた人は、金で操ることが可能になるからです。


家族の他、祖国に忠誠を誓う愛国精神愛国心)も嫌います。また、神仏も嫌います(宗教は利用しようと思えば逆に利用できそうだけど)。一般人が忠誠を誓うのは自分たちが干渉出来るもの(例えば金とか)、でなければならないと彼らは考えます。
彼らは子供たちが、家族・地域・祖国・宗教(キリスト教など巨大で介入しにくいもの)から影響を受けることを嫌います。それらは自分たちがどうこうできないからです。要するにマネーのような支配者側でどうにでもなる存在を最も大事なもの、としてくれた方が好都合なのです。

この中でも最も身近な共同体、家族の解体に支配層は注力しています。やり方としては、万人が受ける義務教育に於いて、「家族」から子供たちの心を切り離していくこと、です。簡単にいうと「家族に縛られない=善」という価値観を広めることです。

とある国際主義者の大学教授は、子供は5歳で病んでいる、という。家族愛や愛国心、民族意識、独立国家意識といったものを持っているからだ、という。これらは自由な考えを阻害する代物(先入観)だ、と。一見正しく見えるが、こうしたものに縛られない自由な人間は、個としてしか存在していない為、巨大な力(マネーなど)によって操りやすいといえます。そういった「自由」な人たちがマネー信仰(世の中金)をしているのは、よく見ませんか?

共同体の破壊、というやつですね。人々が共同体に帰属すれば、それは集団になり、操りにくくなります。個に向かえば、バラバラになり、操りやすくなります。「これからは個人の時代だ!」とかよく聞きますよね。あれも、様々な側面から見て判断する必要があります。人は個で存在すると、とてつもなく弱いです。コミュニティだと強いです。


飽くまで例の1つとして女性の社会進出を挙げます。
女性の社会進出!といった多様性を認めるような生き方も(昨今叫ばれるようになりましたが)、「彼ら」にとっては好都合、と著者は言います。理由は2つあり、1つめは「安価な労働者」が増えること。2つめは「家族意識が薄まること」です(教育が家族から外的要因(仕事)に移っていくため、(親の支配力が薄れ)子供の支配(教育でのマインドコントロール)がよりやりやすくなる)。無論これらに該当しない場合もありますが、全体で言えばそうした傾向が強まるため、「彼ら」はこうした女性団体に実際に資金を援助しています。目的は家族という共同体の破壊です。
ちなみに、家族主義、となると毒親問題などが出てきますが、毒親問題はミクロな問題なので、これ(マクロ=全体)とは分けて考えるのが賢いです。ミクロ問題には個別対処しましょう。問題のある家族が1つあるからといって、残り99の家族すべて解体するようなことをしては(そっちの方向にもっていっては)不味いです。ここを一緒くたにすると、裏で絵を描いている連中に利用されますし、そうなればそうなったで別の問題が出ます。

普通真理教と労働絶対善。

「彼ら」は一例として挙げた女性の社会進出とか、そういう価値観に一切興味はありません。が、共同体の力を弱らせる方法の1つとして利用できるかどうかだけで判断し、できることはなんでもやる、というだけです。

正確には自分たちの力で
崩せない価値観が、彼らは大嫌いなのです。



また、支配のしやすさを考え、人口が過度に増えることも彼らは嫌います。しかし、世界の人口は増え続けています。これらを削減するために、ありとあらゆる方法が取られています。その方法に関してはセンシティブな内容も含める為ここには書きません(著者の主張自体は理屈が通っていると見えます)。ここも詳しく知りたいかたは著書を買って読んでみてください。

家族を壊すために最も有効なものは、教育です。子供が受ける教育にて、支配層に好ましい、家族という共同体から心を切り離すのが、最も効果的だと考えられます。大人と違い、子どもは真っ白な状態です。そこに最初に染み込む色こそ、人格形成に大きな影響を与えます。ここで、グローバリズムやとにかくお金を稼げる人間が、人間の理想像である、という風に教育すれば子供たちはそうなって(グローバリスト銭ゲバになって)いきます。


日本教育では、太平洋戦争(vsアメリカ)は日本が仕掛けたものであるから、日本の被害(空襲、沖縄、原爆投下など)は自業自得の側面が大きくあり、憎むべきはアメリカではなく、戦争という行為であり、真に問題視すべきは戦争を仕掛けた日本の愚かさである、という教育を子供に施しています(憲法9条(あと財政法4条)も日本をコントロールしやすくするために、当時のアメリカが仕込んだものです(理由は簡単で、軍事力に大きな差があったとはいえ大戦を通して日本を脅威に感じたアメリカは、軍力を抑えることでその後の日本をコントロールしやすくしたわけです)。

結局世の中は暴力なので、相手の暴力を自分が制御できる範囲内に押しとどめておけば、その相手(ここでいえばアメリカから見た日本)をコントロールできます)。結果、日本の多くはアメリカに対して好印象を持っていませんか? アメリカは日本を究極的な意味では、都合のいい駒にしか思っていません。

国益に利するなら日本に協力しますが、国益に反するなら当然のように見捨てます(無論、ここでいうアメリカとはアメリカの一般国民を指すのではなく、アメリカを動かしている極一部の支配者たちを指します(一般国民同士で叩き合うのを、私は好みません))。

(教会に関しては省略します)

支配者個人が真に平和を目指しているかどうかは、どうでもいい


↑この項目は、私の意見です。著書の見解ではありません。

著者は新世界秩序を目指す者たち(主にグローバリスト)に対して、「彼らの多くは、世界政府が出来ることで、世界平和が成就することを本気で信じている」とも語っています。

好意的に捉えればの話ですが、デイヴィッドロックフェラーもそうだったのではないでしょうか? 彼は一般人が目指す経済的自由(お金に縛られず生きる、お金で好きなモノを買う)など生まれた時点で達成しています。その時代に於いて金で買えるものはすべて買える状態に生まれた時からいます。こんな彼が目指すのは【世界平和】ではないでしょうか。その世界平和は別の呼び方をすると(呼び方だけ変えると)何になるか解りますか? そう、【世界征服】です。

デイヴィッドロックフェラーも、彼の著書を読んでそれをそのまま信じるのであれば(好意的に捉えれば)、世界征服して好き放題してやろwwwとか思っていたのではない気がします。もちろん、デイヴィッドの真意は分かりません(著者(アレン氏)が私の意見を見たら、そんなのは絶対に違う、デイヴィッドロックフェラーこそ悪の枢軸、諸悪の根源だ、と言うでしょう。まぁ、そういうのって1か0かではなく(善か悪かではなく)、どちらの要素も混ざっているのが人間ではないでしょうか)。

しかし、
デイヴィッドロックフェラー
真に世界平和を目指していたかどうかなんて、
正直どうでもいいのです。


世界政府には極めて大きな欠点があります。世界政府が出来たとすると、必ずその世界政府を運営する人たちがいます。その人たちは「善」で居続けるんでしょうか?(ここでいう善とは世界中の人の幸福の中央値を上げることを最優先とする精神、いわゆる経世済民を指します) 百歩譲って世界政府を樹立した人が善でも、それを引きつぐ人々が善だという保証は? それが恒久的に続く保証は?(絶対王政時代、善良な王の時は平和だった国が、その息子などが暗君だった場合、君主交代と共に一気に地獄に代わる、なんてこともありました)

この問題は
支配者個人が善か悪かなどではなく、
彼らの権力が無制限であることにあります。


自分たちが世界を支配しているから、自分たちの気持ち次第で世界をどうとでもできてしまうわけです。


なので……

つまり、
デイヴィッドロックフェラー
真に世界平和を目指していたかどうかなんて、
正直どうでもいいのです。


肝心な部分は世界を自由に出来る権力を一部の人間(世界政府を樹立した者とそれを引き継ぐもの)が手に入れてしまうことにあります。こうした一部の人間が神の階級になった社会は、この世界でかつて幾つも存在していました。絶対王政とか。世界政府は、世界規模版の絶対王政だと思えばいいです。


共産主義化とマスメディアの支配


米国の主要メディアは権力組織に帰属しており、事実上の支配下にある。米国民もメディアをそのまま信じているワケではないが、「あくまで事実かどうか疑わしい=よくわからない」といった何となくな意識を一定数が持っているという程度にとどまり、プロパガンダに対し、効果的であるとまでは極めて言い難い。
結果、新世界秩序は自分たちに都合の悪いことはマスコミやメディアに報道させない権限を持ち、当然それは報道されない。

2023年報道の自由ランキングとされるものでは、アメリカは世界45位、日本は世界68位となっており、報道の自由が成されている、とは言えない位置にある(著者がマスメディアの現状を憂いているアメリカよりも、更に日本は報道の自由がない)。


日本もそうだが、アメリカの報道機関、つまり主要メディア、大手マスコミで勤務する人たちは少なくとも庶民上層以上の社会的地位にあり、一軒家を建て、子供に十分な教育を与え、退職後は退職金を多く貰える。現在の地位を守って生きるだけで十分幸せだ。それを壊す危険をおかしてまで「事実を報道」はしない。

事実を報道したければ大手メディアを退職し、社会的安定(安定した人生)を捨て(家族を養っている場合はその家族の命すら危険にさらし)、フリーランスでやらなければならないのである(大手メディアのキャスターを辞職してロシア大統領へのインタビューを行った人がいましたよね。多くの人にあの選択はできないでしょう)。

ここは私の意見になるのだが、社会のシステムに乗ってシステムの中で労働し続けなければ、最低限の生活(人生)すらも危うい。こういった設定の社会だと、実に統制しやすいのではないか。自分と家族の命を賭けなければ(投げ出さなければ)、体制と戦えない仕組みにするわけだ。





新通貨発行権-FRBの地球版「世界銀行」と「世界統一通貨」


連邦準備制度(FED)
連邦準備制度理事会(FRB)


連邦準備制度(FED)は私企業であり、政府機関ではない。

この、連銀(FED及びFRB)が私企業である、という部分は極めて興味深いです。そういえば、新聞やニュースでもFRBのことは、「米国の中央銀行に当たる」という記述を用いることが多いと感じます。


連邦準備銀行は、準公的機関で、米大統領が連銀の議長を指名します。ただし、米政府と連銀の方向性が異なれば、連銀は独自判断で行動できます。その連銀の行動基準は国際金融資本家たちに利するかどうか、です。法律的には私的な組織に、米国は通貨供給の操作を許可しています。実質、米国は連銀に、そして連銀の背後にいる国際金融資本家に支配(とまではいかずとも、強い影響力を保持)されていることになります。

国際金融資本は、連銀を経営し、政府にも自分の仲間を送り込んでいます(後は報道機関とか、学会、非営利団体(例えば労働組合のトップ)など、とにかく影響力のある所には息のかかった人間を送り込み、または金を支払い、支配層同士の人脈を形成する)。銀行を監査する議会もまた、銀行からの資金援助を受けている。すると、目を瞑ったり協力的になったりする(銀行業界を監督する官庁の主要役人は、その多くが銀行出身者である)。事実、連銀はほぼ国際金融資本家に支配されていると言っても過言ではない。彼らの目的は金儲け、ではない。支配力の拡大だ。金はその為の手段として使われるだけ。



新世界秩序に通ずるすべての道は、デイヴィッド・ロックフェラーとチェース銀行、及びそれらの関連団体に繋がっている(著者はデイヴィッドロックフェラーを、(著書を執筆時点(1980年代)で)支配層の頂点にいる人物として書いています)。

国際通貨基金、通称IMFはロックフェラー家に支配されている。米国はIMFに資金を流す。共産主義者らによって設立された組織だ。
IMFは未来計画のための下地であり、未来計画とは新世界秩序世界政府世界銀行、そして世界通貨の創出である。現在の外国為替相場はなくなり、通貨は世界通貨に統一される。

IMFについて


IMF国際通貨基金)は1944~45年、ブレトンウッズ会議によって創立されました。主な業務は、加盟国の出資金を財源とし、金融が不安定になった加盟国に貸し付けを行い救済する、加盟国への経済政策の助言、支援、協力をする、です。ケインズは、IMFを創立した一人です。ケインズはバンコールという世界通貨を提唱していました。


1971年に発行された資料に次のような記述があります。
世界通貨は国連によって公認されるべきだ。世界の企業・組織の強化につながる。国連憲章57,63条によればそれは行える。そしてIMFは世界銀行になり、世界の通貨量をコントロールする。

1913年に連銀、1945年に国連とIMF、という具合に、着実に国際金融資本家世界支配への布石を打っています。しかし、これまで紹介してきた世界政府の下地の組織である国際連合FRB・FEDIMF、いずれも100%理想的な世界支配機関には及ばず、不足部分を設定後に埋めていく必要があるもの、でした。



新世界秩序の目的は、不換(ゴールドと交換が出来ない)の世界通貨です。超国家的な組織に委譲し、達成すると思われる。
それへの一歩としてSDRという通貨制度があります。




ここまでをまとめると

新世界秩序が求めるもの
【共産主義・社会主義・世界政府・世界銀行・世界通貨・不換通貨・通貨を好きなだけ作れる(いずれはドルを回収・破棄し、世界通貨に換える)・政府の介入】


となります。
理屈は通っているように見えます。特に、支配しやすいのは社会主義、には理論的に頷けます。社会主義って国家が事実上の王様なんですよね(誰かが管理者になり、その管理者と一般国民は平等ではない)。社会主義という名の、絶対王政の王になりたい、ということ。この王座に座るのが、国際金融資本家です。



また先見の明のある著書では、キャッシュレス社会が危惧されています。お金が電子データになれば、より国家、または国連のような組織が人々をコントロールしやすくなります。保有資産や所得によって、私たちの行動が制限されたりする可能性もあります(この監視社会に対する危惧は、著書に同意する面もあります。

スノーデンという映画の話も出ていますが、私もアレは観ましたし(米国政府が自国他同盟国のネット情報をすべて閲覧可能であること)、この部分に関しては同意します。監視が可能なら、まず間違いなくやるはず。プリズムとかエシュロンとか。映画スノーデンでは、こういう感じの会話が成されます。ある人物が、情報管理者であるスノーデンに「おまえは世界の電子(ネット)上の何を調べられる?(覗き見れる?)」と問うと、スノーデンは「なんでも」と答えます。

で、今までは極めて危険な(主に反体制的な)人物とか重要人物のみに監視対象は絞られていたでしょう。なぜかというと、監視する側だって人的リソースがあるので一般人まで監視するわけないからです。

ただ、ここのところ急激にAI発達しており、人類全員がデータ管理される未来も来るかもしれません。AIが自動でネット(やネット外)での様々な言動から、例えば反社会的な人物をリストアップして、監視レベルSランクからDランクまで分別していたり……なんてことがあっても不思議ではないです。むしろ技術的に可能なら、それをやらないほうが不思議ではないでしょうか。

国際金融資本家が造る、人間牧場


新世界秩序は自分たちが牧場主になる、
人間牧場の世界を目指している、と書いています。

ただ、人間牧場ならすでに(私がよく(やり過ぎだと感じるから)嘆いている)今のマネー至上主義(その下部宗教として在る労働主義)で9割以上達成済みではないか? とも思います。日本の場合、好きなものを買う権利は(人生を丸ごと労働に捧げる条件の上で)ある程度ありますが、嫌なものを嫌という権利が、国民にほぼ皆無です。

新世界秩序を放置すれば我々は自由を失う、と言いますが、今既に(マネー競争に勝った者以外)自由はほぼないと言っても過言ではない状態です。日本社会はもう庶民は(常識的に生きていたら)、下層は地獄・身罷りコース、中層でも結構しんどい、上層まで行けばやっと普通に生きていける、くらいなのでは。


著書では、新世界秩序が成されていない理由として、私たちの国家意識が残っており、それが新世界秩序の防波堤となっている、と書いています。もう1つの防波堤としては、米国憲法が堅牢であること、があります。

世界政府をつくるために既存のアメリカ体制を解体する必要がありますが、米国憲法がそれを阻み、新世界秩序の戦略の障害となっています。米国憲法の中でも、権利章典が最も強い抑制力を持って支配層の行く手を阻んでいます。米国憲法権利章典は米国民(一般国民)を国家権力から守るもの、です。




この米国憲法新世界秩序にとって最大の障害であり、必ず解体しなくてはならないもの、とされます。米国憲法、とくに権利章典は米国民を守るための強い盾だったのですが、これも少しずつ崩れ始めています。米国愛国者法(反テロ法)などがブッシュ政権によって成立され、国家権力が肥大化しています。著書では米同時多発テロの犯人は米政府である、と書かれています(米国民の半数以上が、同じ認識をしています)。この裏には石油利権もありますが、権利章典の破壊の試みもあったといいます。

正直、著者(解説者)に共感する部分があって、それは現在、米国が日本に日米共通通貨、といった感じのものを求めた場合、日本はその要求を跳ね除けられるのか?ということです(これを受け入れた瞬間、日本という国は完全に終わったも同然になります。アメリカの新しい州になります)。ここでの問題は、国力だけです。弱者は無理難題を受け入れらなければなりません。現状、日米の国力差は相当開いています。

そんなドラスティックなことはさすがの米国もしない、と私も思いますが、もし米国側から強制されたら(ほぼ米国に対してNOを言わない・言えない)日本はNOと言えるのでしょうか? そのNOに必要なものは、国力(軍事力を支える供給能力(経済力))です。日本の国力が強ければ、相手国が勝手に忖度します。逆なら逆のことが起こります。

外交だの協調だのは(それも大事ですけど)、互いが一定以上の国力を保有した上での話で(ガチンコで闘ったらやばいな、断交されたらやばいな、と相手に思わせるだけの国力がある前提での話で)、圧倒的弱者の意見など相手は聞かないと考えます。



読み終えて……
著書が事実を語っているかどうかは、私には判別できません。ただ、支配層(著書で言う新世界秩序)は最終的には社会主義の世界を目指す、というのは著書によって得た新しい気付きであり、理屈が通っていると見ました。やっぱり、そっちの方が支配しやすいからです。

また私個人としては、著書に素直に同意できない部分も2つほどありました。私のブログ読者のかたなら、著書を読めば「どこが同意できなかったのか?」が分るかなと思います( இωஇ )。鋭い方はこの記事からでも何となくわかるかも。



新たな見解・知見を与えてくれた、著者および翻訳・解説者のかたに大変感謝致します。
m(_ _)m


勝者は自分に不都合なルールを失くしていき(グローバリズム)、最後は自分に都合のいいルールを作る(社会主義)。


世界中の人間は、たった6000人のスーパーエリートに支配されている。

製薬会社は【研究者】ではなく、生粋の【商売人】である。
病気は作れる。性格や生活習慣、ライフスタイルを病気にしてしまうのだ。金の為に。

異世界転生を地で行く。
グローバリストの鏡。

絶対王政→自由経済→福祉国家→現代社会(???)
生存権も、平和主義も、現状とても危ない。
義務教育で、学ぶべきことって何だろう?
国際連合は機能しているが、平和維持機構としては機能していない。
過ぎたるは猶及ばざるが如し。
アメリカの素顔が見え隠れする。




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